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「虫」イコール「昆虫」ではない?昆虫の基本を知ろう!【自由研究のヒント②】

BEST TIMES 8/1(月) 6:00配信

暑い夏が本格的にやってきました。お子様の自由研究は進んでいますか? 本日から三日間、自由研究のヒントになる? 大人も楽しめるサイエンス入門を取り上げていきます。今日は第2弾、テーマは昆虫。日本のファーブル岡島教授による『4億年を生き抜いた昆虫』より。

93万種に及ぶ昆虫の定義とは

 

「虫」イコール「昆虫」ではありません。わたしたちが普段「虫」と呼んでいる生物は、昆虫とそれ以外の「虫」がいっしょくたにされています。

 では、昆虫とは何を指すのかということになりますが、これは生物分類上のグループ名です。

 昆虫とは、動物「界」節足動物「門」昆虫「綱」に分類される生物を総称したものです。ただし、生物分類法は、考え方のちがいや新しい知見の反映などにより、資料によっては少々の差異があることをご承知下さい。

 界、門、綱は、いずれも生物をグループ分けするときの単位で、界、門、綱の順に細分されていきます。綱以下は、目、科、属と続きます。

 そのなかで節足動物門は、動物界最大のグループです。これまでに100万種以上が発見されており、全動物種数のじつに85%以上を占めています。

 節足動物に分類される代表的な動物には、エビやカニなどの甲殻綱、蛛形(しゅけい)綱(クモ類)、多足綱(ムカデなど)などが挙げられ、昆虫綱もここに含まれます。 

 昆虫綱は、節足動物中最大のグループで、今まで昆虫の定義に世界中で93

万種以上が発見されています。

 また、昆虫の体形は千差万別ですが、(1)6本の脚をもつ、(2)体が頭部・胸部・腹部の3つに分けられ、(3)成虫にはふつう4枚の翅がある、といった3つの共通の特徴が見られます。

 脚の数は、外見から昆虫かどうかを見極めるうえでもっともわかりやすい特徴です。8本のクモやダニ、多数のムカデやゲジ、ダンゴムシは昆虫ではありません。

 ちなみに、昆虫のアリに擬態したアリグモ(クモの一種)は、それを知ってか知らぬか、8本の脚のうち2本の前脚を触角のようにしてカモフラージュしています。

 体の3つの部位について、クモ類は頭胸部(頭と胸)と腹部、ムカデは頭部と胴部に分けられます。ガやコガネムシの幼虫など、芋虫や毛虫の姿をしているものも、しっかりと頭部・胸部・腹部に分かれています。

 また、脚の数が多いように見えますが、本当の脚は前の6本(胸脚)で、それより後ろは腹脚や尾脚で、植物につかまるためにできた「脚のようなもの」です。

 なお、4枚の翅は必須の条件ではなく例外も多いのです。

 その他、寄生虫(マラリア原虫、蟯虫(ぎょうちゅう)など)、プランクトン(ミドリムシ、ゾウリムシなど)も虫とつくが昆虫ではありません。他方、ノミやシラミ、シロアリ、ハサミムシは昆虫らしくない姿ですが昆虫なのです。

<『4億年を生き抜いた昆虫』より>

文/岡島 秀治

最終更新:8/1(月) 6:00

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