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北杜市で『南アルプス「水の山」ウィーク』スタート

東京ウォーカー 8/3(水) 13:50配信

山梨県北杜市で「水の日」の8月1日(月)より、「南アルプス『水の山』ウィーク」がスタートした。名水の産地として知られる北杜市や、白州町に「サントリー天然水」の工場を持つサントリーらで組織した実行委員会が主催するもので、「山の日」として今年から祝日となった11日(木)まで、市内各地で行われる各種イベントを通じ、北杜市が世界を代表する名水の地となることを目指す。今回は「100年先をつくる水」をテーマにイベント初日に開催された、「南アルプス『水の山』フォーラム」の様子をレポートする。

【写真を見る】北杜市ゆかりのキーパーソンによるトークセッションは終始和やかな雰囲気で行われた

■ 南アルプスの“水ブランド”の魅力を識者が解説

始めに北杜市の白倉政司市長が挨拶に立ち「南アルプスの財産である豊かな自然と水を通じ、北杜市をより多くの方々に第二の故郷のように感じてほしい」と、フォーラムの開会を宣言した。

市長の挨拶につづいて行われたのは、「水を育む地球/名水によるブランドづくり」と題した基調講演。最初に登壇したのは、京都造形芸術大学の竹村真一教授。

グッドデザイン賞を受賞した、世界初のデジタル地球儀の「触れる地球」を前に竹村教授は、「地球は水が“液体”“気体”“個体”というすべての形態で存在する稀有な星。なかでも飲み水に利用できる淡水はわずか0.01%しかない。その貴重な水を活用するには、人の手で森や自然を守る必要がある」と、人間にとって不可欠な水が地球全体で育まれ、環境保全が大切なことを紹介した。

■ 欧米人が羨む北杜市の自然を知る

続いて登壇したのは、スイスのツェルマットで日本語インフォメーションセンターの代表を務める山田桂一郎氏。スイスで水資源が“地域ブランド”として活かされた事例として、車の乗り入れを制限して環境保全に成功したツェルマットや、長期滞在型の医療ツーリズムで人気のロイカバード温泉を紹介。

それらの地域について、「共通するのは、豊かな水に加えてその土地にしかない魅力があり、住民の幸福度が高いこと」と説明。「欧米人にとっては四季の豊かな南アルプスの自然こそ憧れの対象。動植物の生命の循環を守りながら、観光を楽しめるようにも整備する。その結果地域住民の生活の質が向上して、外部の方々にも“ここに住みたい”と知ってもらえるのです」と、北杜市の地域ブランディングの可能性を訴えた。

■ フォーラムには北杜市ゆかりの女優も登場!

第2部は「地球価値を向上するライフスタイル」をテーマにしたトークセッション。女優の中嶋朋子氏をはじめ、アウトドアギアブランド・スノーピーク代表の山井太氏 、サントリーホールディングスの鈴木健氏、北杜市農業企業コンソーシアム会長の藤巻眞史氏が参加した。

司会を務めた電通・未来創造室の国見昭仁室長に、北杜市の魅力について聞かれた山井さんは、「北杜市の尾白川へ、趣味である魚釣りに行きます。ヤマメやイワナの生息にはキレイな水が不可欠。釣りの手を休めて尾白川の澄んだ水を眺めていると、“まだ地球は大丈夫だ”と感じる。その姿を保っていきたい」と、アウトドア愛好家らしいエピソードを披露した。

市内にセカンドハウスを所有するという中嶋さんは「欲しいものは何でも手に入る都会で暮らしています。でも、休暇でここに訪れると、窓を開けて風や雨の音を聴いているだけで充足感を得られる。自分の心からいらないものがパラパラとはがれ、素の自分と向き合える。“いい塩梅”としか表現できない感覚は、ここに来て初めて感じた」と、地域の魅力を力説した。

北杜市を農地に選んだ理由について聞かれた藤巻氏は、「主に手掛けるトマトは陽の光に味や収穫量が左右されるので、日照時間が日本一とも言われるここを選んだ。水質と水量ともに恵まれているのは来て初めて気がついた」と振り返る。

また、南アルプスの将来について中嶋氏は、「循環型の暮らしをより意識するようになった。発展と同時に自然の恵みを保つためにも、いままでと違った仕組みが必要になるはず。それをこの地で考え、見守れるのが嬉しい」と期待感を語った。

サントリー「天然水」ブランドの採水地の保全活動を手掛ける鈴木氏は、「ミネラルウォーターは山に降った雨が大地に染み込み、約20年かけてミネラル成分を含んだ地層でろ過されて美味しい水になる。ウイスキーが樽で育まれるストーリーだとすれば、“天然水”には山の地層が育んだ物語がある」と、ミネラルウォーターと自然環境の関わりを紹介した。

最後に鈴木氏は、「この地には歌や民話のように人の営みが蓄積した文化と、美味しいお米や水などの自然の恵みが共存する豊かさがある。そういった価値が認められ、南アルプスは一昨年にユネスコエコパークにも登録された。住民の皆さまの豊富な体験と、観光で訪れた方々のアイデアを融合させることで、この地域の将来の姿を考えていけたらいいですね」と語り、2時間半に及んだフォーラムを締めくくった。

11日間のイベント期間中は、名水にちなんだグルメを体験できるバスツアー、マルシェ、ランチや映画祭、「水の山」の自然を体感するデイキャンプなどを実施(一部は応募終了)。北杜市の魅力を五感で楽しめる絶好の機会と言えるだろう。【東京ウォーカー/杉山元洋】

最終更新:8/3(水) 13:51

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