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FC東京が根底に抱える問題。“身の丈以上”の期待。堅調なクラブ運営と繰り返される失敗

フットボールチャンネル 8/4(木) 10:50配信

 今シーズンから再びチームの指揮を執っていた城福浩前監督を解任し、篠田善之新監督のもと白星スタートを切ったFC東京。日本の首都に拠点を置くクラブが抱える問題はなんだろうか。その根底にあるものについて考える。(取材・文:後藤勝)

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繰り返されるトライと失敗

 サッカークラブの運営は難しい。試合の内容がよかったとしてもその採点ではなく結果で良し悪しを判断されるのがサッカーだ。サッカーは対戦競技であり、勝ち負けがある。勝点が少なければ降格するから、これが度重なると最悪の場合解散を迎え、サッカーを介して多くの人々が交流するコミュニティを維持できなくなる。ましてプロスポーツともなれば人気商売だから、勝てなければファンの支持を得られない。

 つまり、サッカークラブは、チームの強さを保ちながらクラブを存続させなければいけないということになる。これをFC東京風に整えると“強く、愛されるチームをめざして”というスローガンが出来上がる。東京が掲げる目標はサッカークラブに普遍のものでもある。

 東京は昨年、優勝争いに加わっての年間4位。一転して今シーズンは残留争いに加わっているから「チームの強さを保ちながら」という党是ならぬ“部是”の半分を達成できていないことになる。結果を残したマッシモ・フィッカデンティ元監督と契約を更新せず、城福浩前監督に指揮官を交替、その決定に対する説明が薄いかまたは間接的だった、そのうえでの弱体化だから、怒りを隠さないファン、サポーターは多い。今シーズンのフィッカデンティ監督はサガン鳥栖で(おそらくは)自分の望む方向に戦力を整備し、セカンドステージに勝点を伸ばしているから、東京とのコントラストがより大きくなる。

 失敗と言えば失敗以外の何ものでもないのだが、これが過去のトライ&エラーと同様、次の段階に進もうと、やるべきトライをしての、繰り返しの結果であることがまた切ない。

 もし失敗の本質を解明しないままに、来年「2017年は成績を急回復させ、ACL出場権を獲得する」とホッケースティック曲線を描くような高い目標をブチ上げれば、お題目は立派なのに実際の業績は悪化し、成功する見込みの低いプロジェクトに時間を費やしつづける、そんな泥沼に突入する事態に陥りかねない。冷静に自分たちを見つめなおす時間が必要だろう。

 そうは言っても組織の失敗を解明して成長に役立てることは難しい。

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最終更新:8/4(木) 10:53

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