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今後発表の景気指標が良好なら、マーケットは激変する

会社四季報オンライン 8/4(木) 21:26配信

 8月21日にかけて、7月分の各国景気指標の発表が相次ぐ。BREXIT(ブレグジット)決定後の金融市場の動揺は数日間だけにとどまり、その後は債券・株式市場ともに急反発した。ブレグジットの世界経済に及ぼす影響が限定的であるとの読みに加えて、各国が世界経済の先行き不透明感に配慮し、積極的に景気を下支えしようという姿勢を示したことが投資家の安心感につながった。

 では、実際にブレグジットが実体経済に及ぼす影響はどの程度なのか。7月分以降の景気指標で確認していく必要がある。

 まず、リセッション入りが予想されている英国だが、すでに発表されているマークイットによる製造業PMI景気指数は、7月に48.2と景気判断の分かれ目である50を割り込んだ。ただ、ポンド安が下支えになり、予想したほどの悪化にはなっていない(図1参照)。

 ブレグジット後、数週間にわたり英政治情勢の混迷が続いたが、7月13日のメイ新首相の就任で安心感が広がった。メイ首相は保守党であるが、同じ女性首相で規制緩和などサプライサイド重視の1980年代のサッチャー氏に比べると左寄りであることが知られている。財政運営についても「小さな政府」にこだわらない姿勢で、財政面での景気刺激策の期待も高まっている。

 また、イングランド銀行のカーニー総裁は6月30日に「景気見通しは悪化した。夏の間に何らかの金融緩和が必要になる公算が大きい」と述べ、いち早く金融面からの景気下支えを表明した。対EU交渉が2年で本当にまとまるかといった不安は残るが、少なくとも目先の深刻なリセッションが続くといった不安は和らいだ。

 次に、ブレグジットの影響を受けやすいとみられていたユーロ圏では、これまで発表された指標からは目立った悪影響は見受けられない。ユーロ圏の4~6月のGDPは前期比0.3%と1~3月の0.6%に比べ鈍化したが、7月のユーロ圏景況感指数は104.6と6月の104.4から逆に上昇した。

 欧州依存の強い中国はどうか。7月の財新・マークイット発表の製造業PMI指数が50.6と昨年2月以来の50超えとなり、やはり景気は逆に上向いていることを示した。調査対象が大企業中心の国家統計局発表の製造業PMI指数は、49.9(前月は50.0)と50近辺での推移を続けた。しかし、調査対象に中小企業を多く含む財新・マークイットの指数は国内の金融緩和、インフラ投資増加、住宅価格値上がりなどの好影響を受けて上昇したと考えられる。

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最終更新:8/9(火) 16:56

会社四季報オンライン

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