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食べすぎかどうかを知るのにカロリー計算は不要

Wedge 8/5(金) 12:30配信

自分の摂取カロリーがどのくらいか、を知るのは 意外にむずかしい

 第1回のこのコラムで書いたように、健康で長生きするための食事法はきわめてシンプルである。「バランスよく・適量」を食べればいいのだ。そして、自分の食をバランスよくするもっとも手っ取り早い方法は「多種類の食材を食べること」だとも書いた。

 今回は「適量」を知る方法を紹介する。体重コントロールをしたいとは思っていても、今、自分が食べている「量」が適正なのかどうかがなかなかわからない。そして、仮に「多い」のだとしたら、では、どのくらい減らせばいいのかを知りたくなるだろう。

 栄養バランスの偏りのほうは、「最近、肉ばっかり食べている」「野菜が足りないかもしれない」「ラーメン屋に通い続けている」「揚げ物に飽きてきた」という感覚から、何となく自覚できる。しかし、自分の食事の摂取カロリーが「適量かどうか」を知ることはけっこうむずかしい。

 前回紹介した『食事摂取基準2015』を熟読すればわかるのだが、「適量」をカロリー数で示してあるので、素人の手には負えない。近年では、加工食品にカロリー数が表示してあることが多いし、メニューにカロリー数を書いてあるレストランも増えてきた。しかし、だからといって、それを覚えておいて(あるいは書き留めておいて)一日分を足す、などという芸当(?)は、ビジネスパーソンにできるわけがない(し、やるつもりもないでしょ?)。

 多少ともやる気と知識と時間のある人は『食事バランスガイド』を見てみよう。たとえば、主食(ご飯、パン、麺)では、成人が一日に摂取する適量は「5つから7つ」としてある。「1つ(1サービング)」分はご飯ならおにぎり1個、ご飯茶碗に軽く1杯、食パンなら1枚、ロールパンなら2個。「2つ」分というのは、うどん1杯や盛りそば1枚。

 おそらくここで、多くの人からツッコミが入るだろう。ご飯茶碗は大きさが違うだろうし、食パンも厚さによって違うだろ!と。そのとおりなのだが、そういう「細かいこと」はこのさい気にしない。だいたいの目安を頭に入れればいい。

 しかし、食事バランスガイドを見ていくうちに、どうにも混乱する数字がでてくる。ご飯の中盛り1杯(これは日常的に私たちが一番多く口にする量だろう)が「1.5つ」分となっているのだ。日本語に1.5つなどという言葉はない。数え方がアメリカの借り物であることからこういうことが起きる。ここにきて、食事バランスガイドの弱点が露呈してしまう(と私には感ぜられる)。数え方の違和感が気になって、「適量感覚」を身につけることが非常に困難になる。

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最終更新:8/5(金) 12:30

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