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金田喜稔がナイジェリア戦を斬る!「なぜ自分たちのサッカーをやらなかったのか? 原点に立ち返ってほしい」

SOCCER DIGEST Web 8/5(金) 20:49配信

ナイジェリアのコンディションは明らかに整っていなかった。

 リオ五輪の初戦、ナイジェリア戦は絶対に負けてはいけない試合だった。それだけに、残念な結果となってしまった。相手は飛行機トラブルなどが重なり、ブラジルに到着したのが試合の約7時間前と、コンディションは明らかに整っていなかった。何日も前から現地で調整してきた日本は優位に立って自分たちのサッカーをするべきだったんだ。
 

【リオ五輪・ナイジェリア戦PHOTO】まさかの5失点…守備が崩壊し、大事な初戦を落とす

 
 それでも相手を恐がり、スタートから受けに回ってしまった。試合後に遠藤が話していたように、先手を取られて無理をしなくてはいけない状況に追い込まれたのが、勝負の分かれ目だったと思う。打ち合いになったら日本はやはり分が悪い。
 
 日本はアジア最終予選でも他国を圧倒したわけではなく、しっかり相手の攻撃を受けとめ、高い位置でプレスをかけ、鋭いカウンターでゴールを奪ってきた。まずはそのスタイルに立ち返ってほしい。この日の日本は、ズルズルと下がり、結局は1対1の局面に追い込まれて、不利な状況から5点を失った。本来はもっと積極的にプレスをかけ、ゴール前に持ち込まれる前の段階で勝負をかけなくてはいけなかった。
 
 なによりも残念だったのはそうした“自分たちの形”があるのに、やらなかったことだ。遠藤をアンカーに置いた慣れない4-3-3で、原川と大島は守備に追われ、両サイドの中島、南野も自陣で時間を過ごす。トップの興梠は孤立したままだった。
 
 長いボールを蹴られて一発で裏を取られるのが心配だったのかもしれない。でも、そこはGKに任せるという割り切りも必要だったと思う。実際にコアメンバーを招集できなかったナイジェリアはレベルが高いとは言えなかった。自信を持って挑めば勝てる相手だっただけに、本当にもったいないという言葉しか出てこない。
 

生命線の“コンパクトネス”を思い出してほしい。

 さらにボールを奪いに行く迫力や、寄せられても身体を張ってキープしようという気持ちが足りていなかった姿にもがっかりさせられた。1対1の場面で簡単にボールを失うシーンが多く、相手の仕掛けには一歩遅れる。その積み重ねが5失点という結果につながった。
 
 手倉森ジャパンの生命線は“コンパクトネス”にある。選手間の距離をできるだけ縮めて、お互いがすぐにサポートできるポジションを取る。そうすれば、身体能力の高い選手に1対1で負けたとしても、すぐに誰かがカバーできる。
 
 さらに大事なのはコンパクトな形で、できるだけラインを高く保つこと。前述したように前からプレスをかけて素早くフィニッシュまで持ち込むのがこのチームの真骨頂なんだ。前線からプレスに行くサッカーを、疲れるサッカーと考えるのではなくて、日本の長所を活かせるサッカーとして貫くことが大事だった。
 
 それをなぜ表現できたなかったのか。この期に及んで自分たちのスタイルではない形を目指してもしょうがない。「やってきたをサッカーを思い出せ! 自信を持て! 世界を相手にも自分たちの形でやってみろ!」と叫びたくなる内容だった。
 

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最終更新:8/5(金) 20:49

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