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“東京五輪の星”久保建英の凄みとは FC東京U-18の監督&選手が明かす和製メッシの輝き

Football ZONE web 8/6(土) 18:15配信

クラブユース選手権で15歳ながら得点王を獲得 チームを優勝に導く

 第40回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)は、FC東京U-18が2008年大会以来となる通算3度目の優勝を飾った。このチームで15歳ながら得点王に輝くなど存在感を放ったのは、かつてバルセロナの下部組織でプレーしたU-17日本代表FW久保建英だった。その類稀な才能を実感しているのは、日々のトレーニングをともにする監督や選手たち。彼らの声から浮かび上がる“日本のメッシ”の凄みとは――。

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「ゴール前の発想だったり、得点を取るクオリティー、建英の才能という部分を一番出してあげやすい環境の中でプレーしてほしいなというのは正直ありました」

 優勝を果たし、表彰式後に選手たちとともに喜びを分かち合った佐藤一樹監督は久保について問われるとこう切り出しつつ、大会を通じた起用法についても熟慮していたという。

「スタートから使いたいゲームももちろんあったなかで、まずはこの大会を優勝するというチームマネジメントを考えても、そういった期待に途中から出てもしっかりと応えた。準決勝も素晴らしかったですし、予選リーグでもしっかりと結果を残してくれる部分では、本当によくやってくれたと思います」

 佐藤監督が例に挙げた準決勝の川崎U-18戦では、久保は0-1で迎えた後半開始から登場。出場直後に右サイドでのドリブル突破からファウルを得ると、ゴール正面やや右約25メートルの距離での直接FKで自ら左足を振り抜く。強烈な弾道のシュートがゴール右隅に突き刺さりゲームを振り出しに戻すと、チームにも勢いが生まれ、5-1の逆転勝利につながった。久保の“ジョーカー起用”について、佐藤監督は次のように続ける。

「ボールを当てれば違うリズムが生まれる」

「攻撃のクオリティーを上げるという部分では、出た試合すべてで期待通りのパフォーマンスを出してくれたと思います。チームが優勝していくなかで、彼も優勝のパワーになってくれたと思っています。彼が後半出てくる、というところは我々も期待を寄せていましたし、相手チームにしてみたらそんなに嬉しくないことだと思いますので、そういう方程式が立ったのかなと思います」

 FC東京U-18の選手はこの日、先制点を挙げたMF鈴木喜丈らを筆頭に、J3所属のFC東京U-23で実戦経験を積んでいる選手が多い。そこに久保を投入することによって、チームにさらに勢いが生まれ、“勝利の方程式”につながったと指揮官は認めている。

 ピッチ上で一緒にプレーする選手には、久保はどのように映っているのだろうか。この日2点目を決めて、MVPを獲得したFW半谷陽介は次のように証言する。

「プレースタイルがちょっと違うところがあって、ボールを当てれば時間を作れたり、違うリズムが生まれたりします。そこをみんなで意識するところはあります」

 飛び級のタレントながら、すでにチーム内で大きな影響を与えていることを認めた。清水エスパルスユースとの決勝戦で、久保建英が投入されたのはFC東京U-18が2-0とリードした後半16分で、チームがリスクを負わない戦い方を選択したため久保がボールに触れる機会は少なく、シュートは終了間際に放った1本だけだった。しかし、その数少ないプレー機会のなかで、相手に囲まれても簡単にボールを奪われず、俊敏性のある動きで時間を作ったのは確かだった。

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最終更新:8/6(土) 20:34

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