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人形町ライフ:おのぼり女子が東京を一周回って住みついた、「中央区」ブランドと「安らぎ」の交差する街

東京カレンダー 8/7(日) 5:20配信

東カレ読者には、港区、渋谷区、新宿区、目黒区、世田谷区あたりに住まう人々が多い。

しかし、東京の東エリアの引っ越し先として、東カレ読者層に唯一脚光を浴びる街がある。

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その街の名は『人形町』。

人形町の魅力にとりつかれ、人形町を愛してやまない人々の、人形町生活に迫る。

今回は埼玉に生まれ、社会人より上京し、外資系コンサル会社に勤務する由紀子さん(31)の人形町ライフに迫る。

「今思うと、正直飽きちゃってたんですよね。いわゆる港区系の人が住んでいるようなエリアに。毎日馬鹿騒ぎしてる割には、得るものが無いなって」

艶やかな黒髪を揺らし、目鼻立ちのくっきりしたエキセントリックな美女である由紀子は、人形町にある洋食の名店『芳味亭』の2階の座敷で名物の「洋食弁当」を食べながらそう語る。

彼女が人形町に引越してきたのは2014年の春、今年で3年目になる。

それまでは、典型的な“港区女子”。

仕事は忙しかったが、あらゆるお食事会に顔を出し、男性を品評。芸能人のいるようなパーティーもしょっちゅう出入りし、いわゆる最強の素人といった風情であったという。失礼ながら「確かに」な顔立ちである。

渋谷区港区で暮らしてきた彼女が、人形町に興味を持ったきっかけ

彼女が引越しを決めた理由は、部屋の更新。

給料も順調に上がり、普段の出費は男性からの奢りでほとんどないため、20万くらいのところに引っ越してもやっていけるとの思いで物件探しを始めた。

手元に貯金があるタイプではなかったが、そうと決めたからには引っ越し代はどうにか捻出して実行に移してしまうのが『女性』だと、笑いながら彼女は言う。

渋谷で東京生活をスタートし、そこから、恵比寿、西麻布、恵比寿の今度はグレードの高いマンション、という変遷をたどってきた彼女が、人形町に決めた理由は何であろうか?

配送伝票書くときに、『中央区』って書きたかっただけ。

「恵比寿は渋谷区だから、ちょっと若い感じがして。港区は一回住んだから、次は響きだけで『中央区』がいいなと思って。百貨店で買い物して、配送伝票書くときに、『中央区』って書きたいなって(笑)。馬鹿だなって思われますが、私、埼玉のかなり奥地の出身なんで、そういう思考が抜けないところがあって。」

銀座には住める物件は無いだろうと、彼女はまず、中央区の中で次にメジャーな日本橋で物件を探したが、すぐに断念した。

「メインの通りはお買いもの通りで生活臭はしないし、ちょっと奥行くとオフィスだらけだし。普通の人ってどこに住んでるだろう?って。日本橋三越のあたりで疲れちゃって、半蔵門線で渋谷の方に帰ろう、って思った時に、なんとなく、隣の『水天宮』って駅が目に入って」

スマホで住所を調べたところ、"中央区"と書いてあったため、念のためという思いで隣の駅に降り立ったそうだ。

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最終更新:8/7(日) 5:20

東京カレンダー

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