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おそるべし漫画の威力! 漫画家たちがルーヴルの謎を解き明かす!?

VOGUE JAPAN 8/8(月) 22:31配信

「第9の芸術」と呼ばれる漫画とルーヴル美術館のコラボレーションが実現! ルーヴルの知られざる謎を解き明かす展覧会が、森アーツセンターギャラリーでスタートした。早速訪れたアートライター住吉智恵さんの目には、どう映った?

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子どもの頃「漫画家ってすごい!」と心の底から尊敬していた。もちろん画家も音楽家もすごい。映画監督はもっとすごい(子どもなので建築家とか舞台演出家はアタマになく、映画業界の内情も知らないので監督がいちばんえらいと思っている)。

でも漫画家の仕事ってほとんど映画監督ですよね? 物語を紡ぎ、台本とカット割りを構成し、ギャグなども交えつつ、イメージを描きあげる。しかも巧い。それ全部一人でできる人って天才ですよね?

そんな思春期の膨張するリスペクトが久々によみがえった。ルーヴル美術館のキュレーターいわく「今や漫画は第9の芸術」。世界有数の漫画王国(?)フランスと日本の漫画の旗手たちがルーヴルに招かれ、どれでも好きなものを選んで物語の脚本に織りこみ、自由闊達かつ重厚な表現力によってルーヴルの魅力を引き出す、斬新プロジェクトだ。

古代文明から19世紀まで、膨大な作品を所蔵する世界最高峰の美の殿堂、ルーヴル美術館(こないだの豪雨と浸水で、実は地球温暖化を予測して多くの所蔵作品が別館に移動されていたことが知られることとなった)。フランス革命により民衆の手に渡った貴族の豪奢な宮殿と美術品コレクションを漫画のネタにするとは、いったいどういうことなのか。

フランス、ベルギーなどフランス語圏ではバンド・デシネ(BD)という漫画文化が古くから独自に成熟し、ハードカヴァーのアートブックとして愛されてきたのだ。そして日本の漫画もまた、おとな向け子ども向け問わず、複雑な構成と技巧的描写に富んでいて、年代を超えた一生モノの保存版も多い。

本展では、あの『サモトラケのニケ』や『モナ・リザ』など、ルーヴルの華が主役をはる表の顔(第1章)から、所蔵作品や建築に密やかに宿る知られざる裏の顔(第2章)、さらに時空を超えて(第3章)無限の想像力を飛躍させるファンタジーまで、巨大な迷宮の奥深くまで分け入る冒険を味わうことができる。

「迷宮」といえば、ルーヴルは広大な空間にあまりにも多くの展示室があるため、一度入りこむとなかなか出発点に戻ってこられない。そこで館内をテーマ別にめぐるツアーに参加するのが実はいちばん効率的で、観光客だけでなく巴里っ子の常連もときには便乗する。ツアーから抜けて先回りしようと、ひと気のない部屋に迷い込んでしまい、監視のおばさんにひどく怒られたことがある(大人なのに涙)。

Chie Sumiyoshi

最終更新:8/8(月) 22:31

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