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採用機会は「胸の谷間」で増すのか? 調査結果が示す可能性と危険性

Forbes JAPAN 8/8(月) 17:00配信

仕事の採用面接の結果は、偏見や差別に大きく左右されやすい。これは、最も優秀な候補者を採用する機会を逃しかねない要因だ。そうした要因にはこの他にも、候補者の外見、面接担当者との類似点の有無、指定された面接開始の時刻(担当者が疲れていると、適正な合否判断ができなくなる)などがある。



例えば私たちは生来、力強いリーダーを求めるものだ。だが、リーダーシップやイノベーションといったものについて、私たちのそうした「知覚」はどう影響しているだろうか。何か新しいものを生み出そうとする試みに、悪影響をもたらしてはいないだろうか。

私たちが持つ偏見は、特に女性に対して不利に働く傾向がある。だが、最近の調査結果によれば、それが有利に働く場合もあり得ることが確認された。

採用のチャンス

英ブリストル大学の研究者らは、求人に対する女性応募者の服装が、面接の合否にいかに影響するかに関する調査を行った。面接当日の服装ではなく、応募書類に添付された写真の服装について分析したものだ。特に、写真で胸の谷間が見えていることが結果にどう左右するかに着目した。結果は、それほど驚くようなものとは言えなかった。ただ、かなり嘆かわしいものだった。

女性の応募者が際どい、あるいは露出度の高い服を着た写真を送った場合、面接の機会が与えられる可能性はほとんど信じられないほどに大きく高まる。より保守的な服装の写真を送った候補者たちの19倍も、面接に進む可能性は高くなるのだ。

成功への足掛かり

パリで行われた調査の結果では、そうした服装が特に効果的なのは「営業」と「経理」に関わる仕事だということが示されている。顧客と接する機会があるか、内勤であるかに関わらず、応募者は襟ぐりの深い服を着ていた方が、良い結果を得られやすいということだ。
--{女性は特に注意を}--
女性は特に注意を

米国では雇用機会均等委員会の規定により、そうした雇用慣行は禁止されている。ただし、リンクトインのプロフィールにどのような写真を使うかについては、この規定の範囲外だ。写真はリンクトインのプロフィールにおいて重要な位置を占める要素だ。憧れの仕事に就くためには、その写真で肌を見せればいいのだと考えてしまう人もいるかもしれない。

一方、ロンドン大学経済政治学院、社会学部のキャサリン・ハキム教授は、仕事で成功するための重要な要素として、自身の性的魅力を使うことを提唱している。同教授は、職場においては明らかに、美しいことが有利に働くと指摘する。

教授によれば、「能力主義社会は知力や資格、経験を重視するものであるはずだ。しかし、身体的または社会的な魅力は、あらゆる社会的交流において大きな利益をもたらす。その人にさらなる説得力を与え、同僚たちの協力を得ることや顧客を引き付けること、製品を販売することを可能にする」という。

注意を怠らない

ただし、自分自身のそうした「資産」を仕事の面で活用してみたいと考える人(特に女性)には、警告をしておく。採用までの選考過程においては、とりわけ注意が必要だ。採用において応募者の美しさが果たす役割について行われた数年前の調査では、それが非常に相対的なものであるとの結果が示されている。

つまり、美しさは裏目に出ることもあるということだ。採用担当者が同性の場合、さらに周囲が担当者よりも応募者の外見の方が良いと受け止めた場合、その可能性がある。これは、非常に大きなリスクだといえる。これまでの調査では、人材開発の専門家は70%が女性であることが分かっている。

Adi Gaskell

最終更新:8/8(月) 17:00

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