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国分寺の児童養護施設建設反対ビラの偏見に満ちた酷い内容

NEWS ポストセブン 8/9(火) 11:00配信

 神奈川県相模原市の障害者施設「県立津久井やまゆり園」で発生した元職員・植松聖容疑者(26才)による殺傷事件。入所者19人が死亡し、職員2人を含む26人が重軽傷を負った。

 この事件が起こる少し前、東京都国分寺市であまりにもひどい内容のビラがまかれていた。児童養護施設の建設に反対する内容のそれは、何も説明のないままに計画が進んでいることに抗議したうえで、次のように記している。

《児童養護施設利用をする子供たちの6割が虐待を受けた子供たち、残りは何らかの障害をもった子供たちという統計がある。いじめ、ねたみ、うらみ、つらみの経験そんな環境を持つ子供たちが同じ学校、地域で過ごすことで○○地区に暮らす小さな子供たちや思春期の子供たちへの影響を考えると不安である》

 しかしこの「6割が虐待され、残りは障害を持っている」など全く根拠のないことであり、それに続く内容の差別意識はあまりにひどい。一連の騒動を知る全国児童養護施設協議会副会長の武藤素明さんが説明する。

「児童養護施設は、家庭に代わる子供たちの家。決して特別な場所ではなく、朝ご飯を食べて学校へ行き、帰ってきたら宿題や読書をするというどこの家庭にもある風景が日々営まれているのです。もともと東京都では大きな施設ではなく、一軒家を借りて家庭的な環境の中で養育していくグループホームを推奨しています。今回も6人の子供たちがグループホームで、地主さんの土地に地主さんの建てた一軒家を借りて住む契約でした。ところが、不安を覚えた住民のかたが計画を知り、いざ着工というときに反対運動が起こったのです」

 通常、大きな施設を建設する場合、地域に住む住民のリサーチをし、自治会や民生児童委員や学校関係者に話を聞く。そして住民に説明会をしている。今回は小規模だったもので説明会はせず、入居する段になって子供たちを連れて近隣にあいさつに行く予定だった。しかし地域の協力なくして成り立たないためやむなく建設を中止した。

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最終更新:8/9(火) 18:16

NEWS ポストセブン

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