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前園真聖氏が高校サッカー部員を叱咤 厳しい言葉に秘められた思いとは

THE ANSWER 8/9(火) 23:16配信

前園氏が子供たちに伝えたい“信念”とは

 日本サッカー史上に残るジャイアント・キリングとして今も語り継がれる“マイアミの奇跡”。伝説のチームとして語り継がれる当時の五輪日本代表で主将を務めたのは現サッカー解説者の前園真聖氏だ。サッカー中継の解説だけでなく、コメンテーターやタレントとしても活躍中の同氏はサッカーの技術以上に高校生に向けて伝えたい信念があった。

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 前園氏は今回、「ポカリスエット エールと、ともに。ブカツ応援キャラバン」の一環として福島県にある私立若松第一高校サッカー部を指導。サッカー部が創設されて3年目という歴史の浅いチームはチームメートへの遠慮からか、この日のトレーニング当初は球際での激しさやボールを失ってから奪い返すなどの闘争心がほとんど見られなかった。そこを前園氏は見逃さなかった。練習中盤で計24人の部員を集め、このように叱咤した。

「自分がミスしているのに、他人にそのミスをカバーしてもらって自分は何もしなければ、チームメートから慕われないし、信頼を得ることはできない。プロサッカー選手にも上手い下手の差はあるけれど、どんな選手もボールを奪われたら取り返しに行く姿勢を見せている。そういう戦えない選手は通用しない。責任感を持って、投げ出さないプレーをしてほしい。それだけは約束だ」

 前園氏はトレーニングでオフ・ザ・ボールでの動き出し、パスをダイレクトではたくのかワントラップを入れてから展開するかの判断力を磨く指導をしたが、とりわけ熱心に言い聞かせたのはワンプレーごとに臨む姿勢についてだった。

 それはサッカー選手としてだけでなく、人間形成につながると信じているからこそだ。インタビューに応じてくれた前園氏は、このように語る。

自分の好きなことに手を抜いているようでは何をやってもダメ―

「(部活に励む生徒たちは)好きでサッカーをやっていると思うんですけど、その後の将来の道はそれぞれ違ってきますよね。例えば、高いレベルでプロを目指している子もいますが、そうじゃない子が大多数で、ほとんどの人が社会人として別の仕事に就くことになります。でも違う道に進むにしても、自分の好きなこと、つまりサッカーで手を抜いているようでは、何をやってもダメだと思うんです」

 このイベントに臨むに当たって、前園氏はキーワードとして「向上心」を挙げている。

「これはサッカーに限らずですが、何かひとつでも新しいことを吸収したい、学びたいという気持ちが自分自身を向上させます。例えば『リフティングが上手くなりたい』、『パスがもう少しうまくなりたい』、『シュートを決められるようになりたい』、そういった気持ちを持って達成できれば、また新たなことに挑戦しようという意欲が生まれます。それはサッカーをやめてからもビジネスパーソンになった時も一緒だと思います」

 サッカーに限らず、中高生には「向上心」と「責任感」を持って臨んでほしい。その意識づけがその後の人生につながる――。

 前園氏に叱咤されたサッカー部の生徒たちは、トレーニング終盤には激しいボールの奪い合い、味方のために労を惜しまず走る献身性を見せるようになった。そういった小さなプレーの積み重ねが、サッカーだけでなくその先の人生につながっていくに違いない。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:8/9(火) 23:16

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