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2つのスーパーカップへの疑問。主力欠場のレアル。サポーター軽視、視聴率重視の日程

フットボールチャンネル 8/9(火) 16:00配信

 ヨーロッパサッカーのシーズン開幕を告げるスーパーカップ。日本代表の清武弘嗣が所属するセビージャは、現地時間9日、EL王者としてCL王者レアル・マドリーとのUEFAスーパーカップに挑み、さらに週末には、バルセロナとのスペインスーパーカップにも臨むことになっている。リーグ戦開幕前に行われるこれらの大会の開催意義はどこにあるのか、改めて考えてみたい。(文:山本美智子【バルセロナ】)

【写真】スタジアムに現れた美しき欧州サポーターたち

万全からはほど遠いコンディションで行われる大会

 リーガエスパニョーラ開幕までは、まだ時間があるが、今週、シーズン最初のタイトルを賭けた公式試合が行なわれる。チャンピオンズリーグ覇者とヨーロッパリーグ覇者同士が戦うUEFAスーパーカップ、そして、リーグ覇者と国王杯覇者が争うスペインスーパーカップだ。

 昨季のチャンピオンズリーグは、レアル・マドリーが、ヨーロッパリーグはセビージャFCが優勝したため、今年はノルウェーに場所を変えて行なわれるUEFAスーパーカップも、スペイン国内ではおなじみの顔ぶれになった。UEFAスーパーカップに初めて日本人選手(セビージャFC在籍の清武弘嗣)が召集リストに入ったということもあり、関心は高いかもしれない。

 タイトル覇者同士がさらにどちらがナンバーワンかを求めて争うという大会の主旨は、それだけで胸躍るものだ。それだけにこれらの大会が、“プレシーズンに行なわれる親善試合”のような顔ぶれ、万全からはほど遠いコンディションの状態で行なわれることが残念でならない。

とりわけ今年は、コパ・アメリカ、ユーロが夏に行なわれ、また(欧州サッカー界では評価が低いものの)オリンピックも行なわれている。そのため、欧州クラブに在籍している選手らの“ステージ”への参入が全体的に遅くなる傾向にある。

たった30人のサポーターしか出待ちがいないレアル

 この大会に出場するレアル・マドリー、FCバルセロナ、セビージャFCは、UEFAランキングの1位、2位、10位に位置するクラブチームだ。当然、多く代表選手を抱えており、上述の大会の影響を受けざるを得ない。

 例えば、このシーズン初タイトルのかかったピッチの上にクリスティアーノ・ロナウドはいない。ポルトガル代表でユーロ優勝を成し遂げたロナウドは、まだ通常練習にすら参加していないのだから不在は当然だ。さらにベイルやクロースも欠場。

 BBCの中で今回、召集リストに入ったのはベンゼマのみだ。それを反映するかのごとく、現地入りしたレアル・マドリーの宿泊ホテルで待っていたサポーターの数は、たったの30人だったとスペインのスポーツ紙が報じた。実際、まるで国王杯の16強進出を戦う時のようなBチームで臨まなければならないUEFAスーパーカップに、どんな権威があるというのだろうかとの思いがよぎる。

 一方のセビージャFCは、過去にどのチームも達成したことがなかったヨーロッパリーグ3連覇を果たしての堂々の出場だ。だが昨季から12人もの選手を放出し、今季3番目に補強に力を割いているクラブであり、さらに監督の交代劇という予想外の状況を抱えて新たな船出となった。そんな新生セビージャ対レアル・マドリーの対戦で、欧州ナンバーワンのチームが決まることに不条理を感じるのは、私だけだろうか。

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最終更新:8/9(火) 16:03

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