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バングラに帰国した出稼ぎ労働者が変える妻の服

JBpress 8/9(火) 6:00配信

 バングラデシュ・ダッカの飲食店襲撃テロから1カ月が過ぎた。近年、バングラデシュで国際テロ組織の活動が活発化している背景には同国の特殊な経済構造がある。

 今からちょうど2年前のことだ。筆者はダッカで地元のバングラデシュ人たちがこんな会話をしていたのを聞いた。

 「最近、ブルカを着る女性が増えたなあ」

 「厳格な夫が増えたんだろう」

 ブルカとは、イスラム教徒の女性が頭からすっぽりとかぶる黒いベールのような服だ。

 バングラデシュの女性は、大胆な色使いの美しいサリーやサロワカミーズというワンピースとズボンを組み合わせた服装を好んで着る。だが、ときどき、目の部分以外を全身真っ黒なブルカで覆った女性に出くわすことがある。

 欧州では着用を禁止する国もあるが、バングラデシュの一般男性にも「ブルカ」の女性に違和感を抱く人が少なくない。

 なぜ、ダッカで“黒装束”が目立つようになったのか。要因の1つに「中東へ出稼ぎに行った夫」の存在がある。

■ 帰国した出稼ぎ労働者が原理主義を持ち込む

 バングラデシュでは、出稼ぎ労働者の外国からの送金が繊維製品の輸出に次ぐ重要な外貨収入源となっている。現在、およそ1000万人近いバングラデシュ人が海外で働いていると言われ、その送金額は年間150億ドルを超える。

 労働者が向かう先は主に中東や東南アジアである。出稼ぎ自体になんら問題はない。だが最近、懸念されているのが、中東に赴いた労働者がイスラム原理主義に感化されることだ。

 中国のある中東研究者はブログで「バングラデシュ人のブルカの着用は、出稼ぎ先のサウジアラビアなどで原理主義に影響された可能性がある」と指摘している。近年は出稼ぎのためのみならず、“聖戦参加”のために中東を目指す若者もいるという。

 今年1月には、シンガポールの建設現場で働くバングラデシュ人労働者27人が逮捕される事件があった。報道によれば、彼らは“武装聖戦部隊”で、バングラデシュ政府を標的にしたテロを企てていたという。ISへの関与も疑われている。

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最終更新:8/9(火) 6:00

JBpress

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