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口説ける男:マウンティングの頂点という甘い誘惑。女の自尊心を満たす決めゼリフとは?

東京カレンダー 8/10(水) 5:20配信

東京恋愛市場で日夜繰り広げられる男と女の逢瀬。

世間の男たちは下心ありきで女性を口説き、彼女たちはどんな誘い文句を言うのかと口から出る言葉に期待する。せっかくの楽しいデートも、男性の発言ひとつで台無しになることは多いだろう。

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これまでどうしてここで? というタイミングで、女性が不機嫌になったことはないだろうか。それはあなたが“口説けない男”である何よりの証拠である。

この連載では、女盛りの妹・美鈴(27)と、結婚3年目の姉・弥生(33)を通し、女性が喜ぶ口説き方の成功例・失敗例を紹介していく。

<口説ける男・過去の教訓>
・一度高級な食事を奢っただけで口説けると思うな
・エクスペクテーション・コントロールをマスターせよ
・去り際はスマートに
・サヨナライツカ的なフラジャイルな関係を演出せよ
・仕事自慢ではなく、真摯な仕事への姿勢が胸を打つ
・女友達の意見を侮るな!
・地位のある男こそ、謙虚にせよ
・愚痴はひたすら黙って聞け

「夏に彼氏がいないなんて...。」

丸の内の昼下がり。上司の会食用の手土産を用意するため、私は仲通りを歩き『和久傳』に向かっている。この店の和菓子や和煮なんかは私の事務所の定番の手土産で、月に何度も足を運ぶ。ついでに姉の好物の西湖でも買って、仕事終わりに持って行ってあげようか。きっと喜ぶに違いない。

それにしても、夏の暑い日差しに当たると、心がジリジリと渇いていく。イベント盛りだくさんの夏に恋人のいない27歳の女など、東京砂漠で生き残れる気がしない。

先日はやまちゃんと映画に出かけたが、スポンジのような吸収力を持つ彼を前にすると、私はどうしても日々の鬱憤や愚痴をこぼし続けてしまう。デート終盤にはかなり酔っ払ってしまい、記憶すら朧げだ。要は、やまちゃんとのデートは、ロマンチックとは程遠い。緊張感が全くないのだ。

女のテンションを下げる、若干やり過ぎな気遣い

しかしデート以来、やまちゃんは毎日のように、お昼前になると『エシレ』のクロワッサンをわざわざ私のデスクに届けてくれるようになった。このクロワッサンは私の好物だ。店はオフィスから近いが、午前中は並んでいるし、午後には売切れることが多くなかなか食べられない、と私が何気なく言った一言が原因だった。

やまちゃんは相変わらずのニコニコ笑顔でオフィスでも私への好意を隠さないのだが、私にとってはかなり恥ずかしい。「クロワッサンのために弁護士をパシらせる女」などと周囲では思われているに違いないからだ。それに私も一応年頃の女なので、流石に高カロリーのクロワッサンを毎日は食べられない。

かと言って、善意の塊のような彼に向って「いらない」とも言えず、私はつい大袈裟に喜びクロワッサンを受け取ってしまう。

「嫌なことは、自分の口でハッキリ断りなさい。受け身は良くないわよ。」

姉の声が頭の中で囁くが、こうして私のテンションはまた徐々に下降していった。

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最終更新:8/10(水) 5:20

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