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「もう2度とやりたくない」王者・内村航平を追い詰めた個人総合の激闘

webスポルティーバ 8/12(金) 14:25配信

 五輪連覇を狙う絶対王者・内村航平の個人総合の演技は順調そのものだった。最初のゆかは、最後の着地をピタリと決めて15.766点と高得点でスタート。続くあん馬は14.900点を獲得し、3種目目のつり輪も着地をしっかり決めるとガッツポーズが自然と出ていた。得点は2日前の団体戦より少し低い点だったが、前半をミスなく終えたことで緊張が滲んでいた顔にも、やっと笑みが浮かんだ。

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 ただ、内村以上にいいスタートを切っていたのは、予選の個人総合でトップに立っていた22歳のオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)だった。ゆか、あん馬、つり輪の前半が終わったところで、内村に0.471差をつけて暫定トップに立った。

 内村は次の4種目目の跳馬で、完璧な演技をして、全体1位の15.566点を出したが、ベルニャエフも15.500点を出して、差を僅かに詰まったが1位は譲らず。そしてベルニャエフは、グループ1番手で演技をした得意な平行棒で、Dスコア(難度点)7.1点の高難度の構成で16.100点を出し、突き放しにかかった。

「オレグの得点は見ないようにしていたけど、場内アナウンスで聞こえてくるので何となく計算してしまい、平行棒では『自分も同じように16点以上を出さなければ最後の鉄棒で追いつけなくなる』と思って点数を意識してしまった」

 内村はそう振り返ったが、演技そのものは丁寧なものだった。だが着地で一歩前に動いてしまい、15.600点にとどまり、合計では0.901点差まで開いた。致命的な得点差に思えたし、見ている人たちにも「負けるかもしれない」という不安がよぎった。

 そんな追い詰められた状況の中、内村は最終演技者のベルニャエフの前の5番手で鉄棒に向かい、4度の離れ技をしっかり決めると、着地もピタリと決め、笑顔とガッツポーズが出た。得点は15.800点。合計を92.365点にして、ベルニャエフの演技を待つだけになった。

 それでも状況は厳しかった。最終演技者のベルニャエフがトップに立つために必要な得点は14・899点。彼は予選の鉄棒で、15・133点を出していて、普通にやれば逃げ切れる計算だった。

「鉄棒に関して、五輪前に高い難度の構成は練習していなかったし、この演技で勝負すると決めていたので。点差はわかっていたけど、自分の演技をすれば結果がついてくるという気持ちでいました。だからやる前は、いつも通りにやることと着地を決めることしか考えてなかった。そういう気持ちを貫くことは、今までで一番できた試合だったと思います」

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最終更新:8/12(金) 14:25

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