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コラーゲンの健康効果は“証拠不十分”?

JBpress 8/12(金) 6:00配信

 同じ食べものであるのに、「摂取すると健康効果を得られる」とする話と「摂取しても健康効果は期待できない」とする話が、巷で両立していることが数多くある。その多くは、一概に効果があるとも無いとも決めつけづらい、グレーゾーンに含まれるものなのだろう。

 健康効果があるとも無いともいわれる、典型的な食材の1つが「コラーゲン」だ。「補給して美容と健康効果を高めよう」などと謳う情報がある一方で、「『コラーゲンでお肌ぷるぷる』にはなりません!」と断言する情報もある。

 一般的には、コラーゲンを食事を通じて摂取しても、体のコラーゲンには結びつかないという話はよく聞く。「髪の毛を食べても、髪が生えてこないのと同じこと」といった喩えで説明されることもある。

 だが、それにもかかわらず、コラーゲン摂取の健康効果への“信仰”は根強いものがある。

 そこで、今回はコラーゲン摂取の健康効果の有無などについて、国立健康・栄養研究所の石見佳子氏に尋ねることにした。石見氏は、食品保健機能研究部の部長。同研究所が発信する「コラーゲンの安全性と機能性」という情報の執筆者でもある。

 前篇では石見氏に、いわゆる健康食品で耳にするコラーゲンや「コラーゲンペプチド」と呼ばれる物質について説明してもらうとともに、食事を通じたこれら物質の健康効果についての見解を聞く。後篇では、引き続き石見氏に、コラーゲン食品で謳われているような健康効果を得るための方法などについて、聞いていくことにしたい。

■ 人のタンパク質の30%はコラーゲン

 ――はじめに、コラーゲンとはどういう物質なのでしょうか。

 石見佳子氏(以下、敬称略) コラーゲンはタンパク質の一種です。タンパク質は、各種のアミノ酸を構成要素としますが、コラーゲンでは「グリシン」というアミノ酸が最も多く、あとは「プロリン」と「ヒドロキシプロリン」というアミノ酸で主に占めています。

 ――人は体の中にコラーゲンを持っているのでしょうか。

 石見 はい。体のタンパク質の約30%がコラーゲンといわれています。そのうちの約4割が皮膚、約2割が骨や軟骨に存在して、残りは体中に分布しています。

 ――人の体に含まれるコラーゲンには役割があるのでしょうか。

 石見 はい。皮膚や骨や軟骨などを支える役割をしています。たとえば、皮膚細胞と皮膚細胞の間を埋める「細胞外マトリックス」の一部として存在し、これにより細胞が正しく形づくられています。

 骨については、コラーゲンの上にリン酸カルシウムというミネラルが沈着することで硬い骨をつくります。コラーゲンは、いわば骨の屋台骨の役割を果たします。

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最終更新:8/19(金) 10:35

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