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「2階で小便」は吉原遊びの意味? 理由は妓楼の構造にあった!

BEST TIMES 8/13(土) 16:00配信

吉原には文化8年(1811)、大小合わせて214軒の妓楼(ぎろう)があった。妓楼は大見世(おおみせ)、中見世(ちゅうみせ)、小見世(こみせ)に分けられる。これは規模の違いであると同時に、格の違いでもあった。そのため、見世の違いによって遊女の揚代(あげだい、料金のこと)や遊興費も異なる。

妓楼は2階建てで、中庭を取り囲むように建てられ、間取りはほぼ同じだった。大見世ともなると間口が約24メートル、奥行きが約40メートルもある壮麗な建物で、遊女をはじめ奉公人など合わせておよそ100人が生活していた。

1階は妓楼で働く人々の生活の場で、台所・便所・内風呂・各種奉公人の部屋・内所(ないしょ/楼主の居場所)・楼主の家族の部屋・行灯部屋などがあった。行灯部屋は昼間行灯を収納する場所だが、お仕置き部屋にも用いられた。また、1階には通りに面して張見世(はりみせ)と呼ばれる座敷があった。格子の内側にずらりと遊女が居並ぶ。男たちは格子越しに張見世の遊女をながめ、相手を選んだ。張見世は妓楼のもっとも華やかな舞台だった。

2階には四方にのびた廊下の両側にずらりと遊女の部屋や宴会用の座敷が並んでいた。妓楼にきた客は階段をのぼって2階に案内された。客が酒を飲むのも、遊女と情交するのも、泊まるのも2階である。

なお、2階には客用の小便所があった。当時の建築技術では2階に便所を作るのはむずかしかったため、「2階で小便をしてきた」といえば吉原で遊んだ意味になり、男の見栄だった。

文/永井義男(江戸文化評論家)

 

文/永井 義男

最終更新:8/13(土) 16:00

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