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夏の甲子園、球児の健康面の課題はベンチ入り選手増で改善可能【小宮山悟の眼】

ベースボールチャンネル 8/14(日) 11:00配信

体調面に万全の配慮を

 夏の甲子園大会が開幕した。
 ここ数年の高校野球人気は、目を見張るものがある。もともと、多くの固定ファンがいる人気イベントではあったが、最近はスポーツ以外のメディアで取り上げられる機会も増え、注目度はうなぎのぼり。普段は野球に興味のない層にまで浸透し、昨年のオコエ&清宮ブームで、その頂点を極めた感さえある。
 今年の甲子園には、そのオコエも清宮もいないが、きっと新たなスターが誕生するだろう。大いに期待したい。

 だが、それほどの人気を誇る一方、一部で甲子園大会に批判的な意見があることも事実だ。
 真夏のこの時期に開催する必要があるのか。
 空調の効いたドーム球場でできないのか。
 球数制限を導入しないのか。

 いずれも球児たちの健康面を心配した意見だ。

 準決勝の前日を休息日にしたり、選手に健康診断を受けさせたりと、高野連も選手の安全を考慮した取り組みを導入しているので、個人的には現行のままでも、それほど問題はないと思っている。

 無理してもマウンドに立ち続けたい。青春のすべてを野球に捧げたい。球児たちのそういう想いも尊重したいと思っている。そして、その想いを汲み取り、選手たちの体調面を考慮しながら諭すのが、指導者の役割だと考えている。

夏の甲子園は国民の風物詩

 しかし、我々が高校球児だったころと比べ、最近は信じられないくらい気温が上昇していることも事実だ。炎天下で球児がプレーする現状を、「酷使だ」と批判されれば、「おっしゃる通りです」と認めるしかないだろう。さらなる改善策を施さなければいけないのかもしれない。

 ただ、時期をずらして開催する案は現実的ではない。高校生は学業優先という観点から言えば、長期休暇のこの時期以外に、全国大会を行うのは難しいのだ。
 また、元高校球児という立場から言わせてもらえば、甲子園以外の球場で開催することは、大会の魅力を半減させてしまうようなものだろう。

 言うまでもないが、夏の甲子園大会の正式名称は、「全国高等学校野球選手権大会」だ。それなのに多くのファンは「昨日、甲子園見た?」と会話する。球場名が大会そのものを指すほどファンに浸透しているイベントは他にない。
 小学生や中学生の野球少年たちも、甲子園が聖地だからこそ「いつかあそこでプレーしたい」と夢見るのだろうし、それが野球人口の底辺を支えることにも、大いに役立っているのだ。

 野球界の一員としての立場から言わせてもらうと、日本国民に夏の風物詩として定着しているほどのブランド力を自ら手放すのは、何とももったいない話だと思う。

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最終更新:8/14(日) 11:00

ベースボールチャンネル

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