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東京のど真ん中にオープンした「星のや東京」が提案する旅館の未来

@DIME 8/14(日) 11:30配信

今年オープンする注目株『星のや東京』が7月20日にオープンした。大手町の中心に位置するにもかかわらず、玄関で靴を脱いで畳に上がる日本旅館スタイル。日本の「和」のおもてなしを世界に発信する日本旅館の発信基地としての役割を果たすことが期待される。

星野リゾートが手掛ける「星のや」は、圧倒的非日常感に包まれる日本発のラグジュアリーホテルとして、『星のや軽井沢』を2005年にオープンして以来、『星のや京都』は2009年、『星のや竹富島』は2012年、そして昨年2015年には『星のや富士』をオープン。

東京は5つ目の「星のや」ブランドとなる。『星のや東京』は3階~16階が客室になっており、各フロアは6室のみの全84室。客室のタイプの3タイプになっており、「菊」「百合」「桜」の3タイプの部屋になっている。スタンダードタイプの客室である「桜」(1フロア4室)はツイン・ダブルのタイプがあり約50平米の広さを誇り、竹素材のクローゼットや障子が特徴的な日本伝統の和室に仕上がっているのだ。

「桜」「百合」は定員2名であるのに対し、南向きの角部屋に位置する「菊」は定員3名で83平米の広さを誇る広い客室であり、障子を開くとオフィス街の景色と共に光が射し込むなどまさに「都会のオアシス」を実感できる場所でダイニングテーブルや小さなデスクも完備している。

どの部屋でも客室に入ると、都心にいるのを忘れるくらい静かな落ち着いた空間になっていることを実感する。和室であるが、基本的には畳の上にベッドというスタイルになっているので和風旅館のような布団敷きなどはない。チェックインしてからすぐベッドでお昼寝することもできるようになっている。また「畳ソファ」でゆっくり寛ぎながら読書をしたりするのもいいだろう。これが「星のや」が目指す「非日常」のスタイルだと感じることができた。

また「非日常」という部分では、各フロアに設置されている「お茶の間ラウンジ」も同様だ。

『星のや東京』の大きな特徴の一つである「お茶の間ラウンジ」では、専任のスタッフ(各階毎に1人)を配置し、「ごろごろソファ」でのんびりしたり、小さなライブラリーやワーキングデスクで仕事をしたり、飲み物もフリードリンクになっている高級ホテルのクラブフロアの「クラブラウンジ」を各階に設置したというイメージがわかりやすいだろう。

もし大家族やグループで6室を使う場合には1フロアを丸ごと自分たちのグループで使うことも可能。「お茶の間ラウンジ」の目的としては、宿泊客が滞在中にずっと客室に籠もるのではなく、部屋とお茶の間を24時間行き来できるようにすることで、より充実したホテルライフの実現を目指すというもの。愉しみかたとして、午後はお茶とお菓子、夕方はお酒とおつまみ、朝は手作りのおにぎり、そしてお出かけ前にはスペシャル珈琲と時間に応じて用意してくれるのだ。

また日本旅館といえば温泉。大手町に温泉はないと思っている人が多い中、2014年7月に大手町で温泉が掘削された。最上階には大浴場があり、内湯に加えて露天風呂まであるのだ。強塩温泉であることから体の保温効果が高く、効能としては、きりきず、抹消循環障害、冷え症などに効くそうだ。しっとりと肌になじみ、疲れた体を芯から癒す、新たな活力を生み出す温泉とのこと。残念ながら宿泊者のみの利用可能で温泉のみの利用はできない。

また、せっかくの都心のど真ん中にある宿泊施設であることから、周辺の散策を積極的に勧めている。散歩のコンセプトは「大手町、皇居近辺を歩く」。滞在着を着物デザイナーと老舗草履店との協業により開発したものを採用したのだが、これが格好いい。格好良く都心でお散歩にいけるのも「星のや東京」の魅力だろう。

ロビーは2階になっており、茶室など現代の日本伝統文化の体験ができるスペースが用意されている他、カンファレンスルームを完備することで会議やイベントなども開催可能。宿泊料金は、一人1泊7万8000円(2名1室の場合)からとなる。

星野社長は、今年1月の筆者とのインタビューの中で「東京においては日本旅館を復活させ、日本らしい旅館を東京でも機能することを証明したいと思っている。星野リゾートでは『星のや』『界』において、日本旅館でありながらもベッド、そして畳の上にソファを備えている。西洋ホテルと機能的に負けてはいけない、旅館は進化しなければならない中、快適性で負けないためには日本旅館の在り方そのものを現代の人の生活に合わせて進化させなければならない。

1つは畳ソファ(畳に正座した人と同じ目線になる高さのソファ)であったり、どうみても日本旅館だけど快適性・機能性で西洋ホテルに劣らないようにしようと考えた」と話す。日本人に加えて外国人ビジネスマンも多い大手町で新たな試みとして「日本旅館」が定着するのか、都心に住んでいる人でも泊まってみたいと思う施設であり、これからの動きに注目していきたい。

取材・文/鳥海高太朗

@DIME編集部

最終更新:8/14(日) 11:30

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