ここから本文です

フルフラットシートの乗り心地は?JALの新ビジネスクラス「SKY SUITE 3」搭乗レポ

@DIME 8/14(日) 18:30配信

今年の6月18日から羽田-バンコク線に就航した、JAL国際線777-200ER型機には新型ビジネスクラス「SKY SUITE 3」が導入されている。全席通路側を実現したフルフラットシートが目玉だ。

「これはぜひ乗ってみたい!」と、ニュースで知ったときからチャンスを狙っていた。そして、何とか格安で乗る方法はないかと模索していたところ、「JALホームページ限定 国際線特典航空券 曜日限定特典利用」のキャンペーン利用なら、往復6万マイル(本来なら8万マイル)でこの路線のビジネスクラスに乗ることができると判明。運よく往復ともこの機材の窓側席を予約できたので、実際の乗り心地やサービス内容などをレポートしていこう。

■迷路を思わせる第一印象

最前方のドアから搭乗し、機内に一歩足を踏み入れてまず感じたのは、各シートを隔てる衝立の存在感だった。従来の777-200ERに採用されていたシェルフラットシートだと、各座席は全て見渡すことができたのに対し、「JAL SUITE 3」では近づかないと座席がほとんど見えなかったからだ。

自席は往路が進行方向右手の窓側3Kだった。座席は窓に向かい斜めに配置され、高い衝立のおかげで、座ると個室感がぐっと高まる。見渡せる窓の数は2つ分だったが、帰路の進行方向左手の窓側7Aは衝立の影に窓が隠れるなどして1つ分だった。

■窓側席のフリースペースが広い

座席は少し固め。シェルフラットシートとの大きな違いは、ひじ掛けの存在だ。窓側席の場合、窓側に少し掘られたようなひじ掛けが設けられ、文字通り肘だけを置くスペースで少々手狭&窮屈さがあった。一方、通路側のひじ掛けは座面よりかなり下にセットされ、必要に応じて上に引き上げるタイプ。ただし、離着陸時は元に戻す必要がある。

その他の造りはさすが最新型と唸る工夫が随所にあり、テーブルの角度を変えられる仕組みはなかなか便利。小物入れには一眼レフも収納することができるし、窓側には中央席の倍ほどのフリースペースがあり、どっさりモノを置くことができた。

ディスプレイは17インチでかなり大きく感じる。少し老眼の入った筆者でも眼鏡なしで楽しめた。操作はコントローラーのほか、画面にタッチすることでも可能。特にフライトマップはスマホの操作感と同様、拡大縮小や視点変更など全て指での操作が可能で、自由に見たい情報を出すことができた。従来機では搭載されていた機外カメラはなくなったようで、航空マニアの楽しみは少し減ったかもしれない。

■いざフルフラット体験!

離陸後シートベルトサインが消えると、まずチャレンジしたのはフルフラットの体験だ。何といってもここが今回の肝である。壁に埋め込まれている操作盤を押し続ければ、シートは座面が徐々に前にせり出すように動き始める。

この時、足はディスプレイの真下にポッカリ口を開けているスペースに入れるのだが、奥行きはかなりある。フルフラットになった状態でも、身長183cmの筆者の足先にはまだ余裕があった。

気になったのは、枕に相当するヘッドレストの部分。座席として使用する際はここに大きな荷重はかからず、頭を適度な角度でホールドしてくれるのだが、フルフラットにすると頭の荷重がモロにかかり、元に戻ってしまう。備品の枕を使ってみるが、国内線でも使っているような小さく軟らかなものなので、しっくりこない。色々試し、最後は毛布を折りたたみ枕の下に入れることでちょうどよくなった。体形や人それぞれの好みもあると思うが、もっと硬目でしっかりした枕があれば良かった。

■フルフラットで映画は楽しめる?

ゴロンと寝ころんで映画を楽しむのもビジネスクラスの特権だ。しかしながら、フルフラットの状態では、ディスプレイとの高低差がありすぎて少々画面が見づらい。少し背中を立てた状態にしなければならなかった。実際、映画を観ている人たちのほとんどは、座席を斜めの状態にしていたので、誰もが同じ感想を持っていたと推測される。

ちなみに、中央席左側のD席は、他の席に比べフルフラット時の座面が他の席に比べ低いため、この傾向はさらに強い。また、通路を誰かが通ると、足音が気になるのか、落ち着かなくしている人が見受けられたことも付け加えておこう。

■機内食は大きく進化した

往路の昼行便では、シートベルトサイン消灯後、食前酒のオーダー。おつまみとして、あられミックスとドライなっとうが出てきた。これは随分前からの定番だ。

機内食は、和食と洋食、それぞれ2つの選択肢があり、「魚介のリゾットと鯛のポワレ」をメインディッシュとする洋食をオーダー。すると、まず運ばれてきたのはご覧のようなメゾンカイザーのパンと、前菜「オマール海老のカプレーゼ」。これはちょっと驚いた。以前ならこの路線ではビジネスクラスでも1プレートに食事が収められていた記憶しかないからだ。新型シート導入にあたり、機内食の見直しもしたというだけのことはある。

もちろん、メインディッシュのあとは、食後のフルーツもまた別に運ばれてきて、食事の満足度はかなり高まったと思う。

復路は夜行便だったので夕食は出ない。「お休みのまえに」との名目で、簡単なおつまみとドリンクサービスがあるくらい。この日はクリームチーズと海老のカナッペ、冷静クリーミーアスパラガススープの組み合わせだった。

これでは腹が満たされないという人には、「うどんですかい」など3種類のカップ麺も提供されるが、お腹が空いているなら事前にラウンジなどでしっかり食べておくことをオススメする。

■総合評価

往復の機内でCAさんにこのシートの評判を聞いてみたところ、

「よくないとおっしゃるお客様の多くは、身動きがしづらいことを指摘されます」

「D席をフルフラットにした時の頭の位置の低さは戸惑う方がいらっしゃいます」

「よい評価をいただいています。とくに窓側席はプラベート感が高いので、次も窓側を指定するというお客様が多いです」
などの話がある一方

「まだ就航したばかりなので、私達も多くの感想をいただいて改善をしていければと思っています」

とも。

いろいろと不満も書いたものの、「JAL SUITE 3」とシェルフラットシートのどちらに乗りたいかと聞かれれば、筆者は間違いなく前者を選ぶ。全席通路側の安心感は何物にも代えがたいし、装備も格段によくなっている。

文・写真/西内義雄

@DIME編集部

最終更新:8/14(日) 18:30

@DIME

記事提供社からのご案内(外部サイト)

@DIME

小学館

2017年1月号
11月16日発売

定価630円

ヒット商品&トレンド大予測!
ふるさと納税駆け込み攻略ガイド!
発表!小学館DIMEトレンド大賞
別冊 DIME創刊号付き

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。