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名セッターが高校生に語ったケガとの向き合い方 逆境を上達のチャンスに

THE ANSWER 8/15(月) 23:49配信

ロンドン五輪銅メダル獲得貢献、竹下佳江さんが語るケガとの付き合い方

 2012年のロンドン五輪女子バレーボールで日本代表のセッターとしてチームを支え、28年ぶりのメダル獲得に大きく貢献した竹下佳江さんが高校生にケガとの付き合い方についてアドバイスを送った。

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 今夏、大塚製薬による「ポカリスエット ブカツ応援キャラバン」の一環で奈良県の天理高校を訪れた竹下さん。バレーボール部に対して直接指導を行うと同時に、各部活に励む生徒への講演会を実施した。自身のキャリアで築き上げた信念や経験を約1時間にわたって伝え、同校の中高生が熱心に耳を傾けた。講演会の最後には生徒から竹下さんに対して直接質問するコーナーも設けられ、そこでは技術面以外にもメンタル面などの質問も多く寄せられた。

 その中には負傷中だというバレーボール部員から「ケガをした際に練習とどう向き合っていけばいいのか」との質問もあった。

 竹下さんは「ケガは付き物ですよね」と生徒の心境を慮りつつも、「多少のケガなら我慢してプレーすることはあると思います。ただ『休みなさい』と言われるくらいの負傷状況だったら、そこはしっかりと休むべきだと思います。ケガして長引くことは自分自身、チーム全体にとっても良くないことになりますから」と冷静に判断して、万全の状態に戻すことが大切だと説いた。

外から見て分かることもある―、「上達につながると思う」

 また、ケガをしてコートに立てない悔しさは抱えつつも、第三者の視点として競技に触れることも大切だと竹下さんはアドバイスした。

「プレーしていないところから見るというのも、上達につながると思います。例えば試合のデータを取ることで、コートでは見えていなかった傾向などに気づくのも一つの勉強になりますよね。そういった時間を過ごすことで自分が復帰した際、チームに何が必要か考えられるようになるはずです」

 コートの外で過ごす時間は、プレー面だけではなく、チーム全体についても一層、深く知るチャンスとなる。

「外からバレーボールを見ると同時に、雑用をこなすことで試合に出ている選手たちをバックアップすることになります。もしレギュラーの選手であれば日頃はしないことも増えるかもしれませんが、『チームはこういう風に動いているんだな』と気づくことによって、控えに回っている選手たちの気持ちも知ることができます。チームスポーツで、そういった部分も考えることはとても重要だと思います」

 誰もがケガのリハビリ期間中は“1日でも早く復帰しなければ”という気持ちになる。しかしそこで焦って長引かせてしまうと、特に技術が飛躍的に伸びる10代の大事な時期を棒に振ってしまう。それだけに竹下さんが提案する“休む勇気”、そして外から競技を見て学ぶことは、ケガをかかえる選手たちにとって重要なポイントとなるに違いない。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:8/16(火) 0:46

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