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優勝候補対決の明暗。雷雨中断の間に履正社、横浜は何をしたか

webスポルティーバ 8/15(月) 18:40配信

 完璧な立ち上がりだった。

 初回、先攻の横浜は1番・戸堀敦矢のボテボテのショートゴロが内野安打となったのをきっかけに、相手捕手のフィルダースチョイス、送りバント、犠牲フライで先制。甲子園初先発となる石川達也に1点をプレゼントした。

【写真】履正社のエース・寺島成輝

「(履正社打線は)左が上位に並ぶので」(平田徹監督)という理由で先発に起用された左腕の石川は、指揮官の期待通り、その裏を三者連続三振。絶好のスタートを切った。

 ところが、2回裏。いい流れだった横浜に、予期せぬ“邪魔”が入る。一死二塁、打者・寺島成輝に対してカウント3-2となったところで雷雨による43分間の中断。石川は再開後の初球で寺島を空振り三振に斬って取るが、7番・若林将平にライト前ヒットを許すと、8番の山本侑度にはレフトスタンドに3ラン本塁打を浴びて逆転を許した。寺島を空振りさせたのはストレート。若林将に打たれたのも、山本に打たれたのもストレートだった。

「石川はストレートで押せていたので、このままいけるかなと思いました。(再開後の初球の)寺島に投げた内角ストレートもよかったので、まだ押せると。(山本への)3球連続ストレートは僕のミスです」(捕手・徳田優大)

 三者連続三振の初回は16球中11球がストレート。そのうち6球で空振りを奪っている。そのイメージが頭にありすぎたことで、中断中、石川の配球を「ストレートが多い」と確認し合っていた履正社打線には格好の餌食となってしまった。

 本塁打の後、9番の若林健治を四球で歩かせたところで、再び雷雨による40分間の中断。再開後の先頭打者・福田観大に死球を与えると、平田監督は石川をあきらめ、最速152キロを誇るエースの藤平尚真をマウンドに送った。

 二死一、二塁の初球。

 横浜バッテリーが選んだのは、左打者への内角ストレートだった。146キロとスピードは十分だったが、この球を待っていたのが2番の北野秀。完璧にとらえた打球は、ライトへの2点二塁打になり、横浜はこの回だけで一気に5点を失った。

 北野からすれば、「藤平=速球」のイメージがあるうえに、チャンス。積極的に行く気持ち満々だ。おまけに先発してこなかったエースが出てきた。「よっしゃ。こっからや」とよりいっそう気合いが入る舞台が整っていた。

「ストレートを狙っていました。データを取っていて、藤平は初球の入りとストライクを取る球はストレートが多いんです」(北野)

 まさに、おあつらえ向きの速球を投げてしまった結果が、初球タイムリーだった。

「前の試合から左バッターのインコースの球はよかった。藤平の一番得意としている球なので。相手がストレートに(ヤマを)張っているのは読めなかった」(徳田)

 もうひとつ、北野が146キロの球を打てた要因がある。

 それは、藤平の状態だ。藤平はライトからの登板。ブルペンでの投球をしておらず、準備不足のままマウンドに上がった初球だった。

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最終更新:8/15(月) 21:02

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