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次のバフェットは誰だ? 次世代金融リーダーの思考と素顔

Forbes JAPAN 8/15(月) 8:30配信

世界経済を支配し、影響を与えるマネーマスターたち。フォーブス厳選の40人[前編・後編]に続く、次世代金融リーダー10人の素顔と先駆的思考を紹介する。



1. メアリー・キャラハン・アードス(48)
JPモルガン・アセット・マネジメントCEO、専門:資産運用

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOの後継者候補。2兆ドルに及ぶ資産を運用するアードスは、子供のうちから「バリュー投資について教えるべき」と考えている。彼女は、投資家の父からスーパーマーケットで手ほどきを受けた。ブランド品と無名品の価格から、その価値の違いについて考えさせられたのだ。「まさに、バリュー投資ならぬバリュー購入ね。それが今の私の投資哲学につながっているの」。

2. デビッド・アイスワート(43)
Tロウ・プライスバイス・プレジデント、専門:グローバル株式

テクノロジー関連の著名なファンドマネジャーで、現在はTロウ・プライスでグローバル株式ファンドを運用する。投資家の資質について、アイスワートは「経歴にこだわるべきではない」と話す。「私は名門大卒でなければ、投資の名門企業からキャリアを始めたわけでもない。業界についての知見や創造力があり、MBA保有者たちよりも謙虚だっただけだ」。

3. ベン・インカー(45)
資産管理会社「GMO」共同代表、専門:分配投資

インカーは、510億ドルに上るマルチアセットクラスを運用している。これは、GMOが運用する資産のほぼ半分に当たる。インカーが、今までの人生で受けた最高の投資アドバイスは、GMOの共同創業者ジェレミー・グレアムからのものだという。「素晴らしい資産というものはない。あるのは、素晴らしい価格で取引されている資産があるだけだ」。

4. ハーディープ・ワリア(43)
モチーフ・インベスティング創業者兼CEO、専門:テーマ投資

急成長中のETF(上場投資信託)運用会社「モチーフ・インベスティング」を率いるワリアCEOの座右の銘は、「汝自身を知れ」。彼は、恩師でイェール大学基金の最高運用責任者でもあるデビッド・スウェンセンの考えに共鳴している。「重要なのは、自分が達成したいことや自分自身のこと、自分が抱いている投資についての考え方をよく理解することだ」。

5. マイケル・ハセンスタブ(42)
テンプルトン・グローバル・ファンドポートフォリオ・マネジャー、専門:債券

ハセンスタブが2002年に引き継いで以降、ファンドは年平均10.2%のリターンを上げている。彼は「結果だけでなく、プロセスも検証する」ことを肝に銘じている。また、米カールトン・カレッジで師事したロイ・グロウ教授から、「中国のような国ではニュースの裏側を見ることが大事だ。複雑な政治的要因が、結果を左右することもある」と学んだという。
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6. ジェフリー・スミス(44)
スターボード・バリューCEO兼最高投資責任者、専門:ヘッジファンド

物言う投資会社「スターボード・バリュー」は、米ヤフーの全取締役の解任を要求するなど、投資先に対して厳しい姿勢を見せている。スミスCEO曰く、「投資先からすぐに手を引こうとするのは、投資先を十分に理解していない証拠だ。逆に、投資先が思うような業績を出しておらず、しかもそれが気にならないのなら、それはそれでやはり問題だよ」。

7. ピーター・クレア(51)
カーライル・グループ最高投資責任者代理、専門:M&A(合併買収)

経済成長を牽引するのは団塊の世代だとクレアは考えている。なかでもカギになるのが、「ヘルスケア(医療)」だ。「医療システムを効率化し、コストを削減している企業を探すべき」と語る。そんなクレアが大切にしているのは、「人の話を聞く」こと。カーライルの共同創業者ビル・コンウェイから学んだという。「彼は素晴らしい聞き手だった」。

8. ジョン・スタイン(35)
ベターメント創業者兼CEO、専門:ロボアドバイザー

アメリカ最大手のロボアドバイザー(自動運用サービス)「ベターメント」のスタインCEOは、投資で大切なのは「株の銘柄選びに夢中になりすぎないこと」だという。「長期的には、市場に勝てる人などいない。最善の策は、リスクや市場の動き、税率を考慮した上で、最高の収益を得られるように最適化された、分散型のポートフォリオに投資することだ」と語る。

9. ジョナサン・グレイ(46)
ブラックストーン・グループ不動産部門統括責任者、専門:不動産

世界で最も収益を上げている地主に成長したブラックストーン。その不動産部門を統括するグレイは、「金融の世界では人は複雑なことをしがちだ。当社はしない」と語る。だが、そんな彼も1990年代末のドットコム・バブルで手痛い思いをした。高い賃料を払うIT企業に土地を貸し出したものの、すぐに倒産したのだ。今でも「注意すべきだった」と悔やむ。

10. ジョシュア・クシュナー(31)
スライブ・キャピタルマネジング・パートナー、専門:ベンチャー

投資医療保険に特化したスタートアップ「オスカー」の共同創業者でもあるクシュナーは、「起業と投資を同時期に始めたことが最高の投資になったよ。起業が美化されているが、会社を立ち上げるのは大変な困難を伴う」と明かす。それでも、後悔はない。「起業することでより良い投資家になれたし、投資することでより良い起業家にもなれたからね」。

Forbes JAPAN 編集部

最終更新:8/15(月) 8:30

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