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【五輪サッカー 今日は何の日】8月15日「“開戦前夜”に行なわれた『平和の祭典』――1936年ベルリン大会」

SOCCER DIGEST Web 8/15(月) 16:29配信

政治色の強い大会で頂点に立ったファシスト政権下のイタリア。

 1939年の第二次世界大戦開戦から3年前、世界中でファシズムが台頭し、きな臭さが最高潮に達しつつあった頃、オリンピックはヒトラー総統率いるナチス・ドイツの首都、ベルリンにやって来た。
 
 当然ながら、政治的プロパガンダに利用されたこの大会、サッカー競技には世界から16か国が参加。日本が初出場を果たし、1回戦で強豪スウェーデンを3-2で下したことは、大きな驚きを世界に与えた。
 
 その日本を準々決勝で8-0と一蹴したイタリアは、準決勝でノルウェーを延長で下し、決勝へ駒を進める。そして8月15日、金メダルを懸け、オリンピック・シュタディオンでのオーストリア戦に臨んだ。
 
 ムッソリーニ総統率いるファシスト党が政権を握るイタリアと、この大会の2年後にドイツに併合されることとなるオーストリアの対戦は、当時のサッカー界をリードしていた国同士による白熱の一戦となった。
 
 イタリアは大会の2年前に自国で開催されたワールドカップ、名将ポッツォの下で初優勝を飾っており、オーストリアも30年代前半には「ブンターチーム」と呼ばれ、世界最強と目されていた。
 
 一進一退の攻防のなかで、70分にイタリアは、相手GKがセーブしそこなったところをフロッシが詰めて先制するが、オーストリアも簡単には引き下がらず、その9分後に浮き球を繋ぎながらカインベルガーが同点ゴールを決める。
 
 試合は延長戦に突入。前半開始から2分後、フロッシが先制点と同じようなかたちでオーストリア・ゴールを割ると(これで彼の大会得点王が決定)、イタリアは持ち前の守備力でこのリードを守り切り、後にも先にも唯一の金メダル獲得を果たした。
 
 この開戦前夜の時代からずっと時計の針を進めると、2004年の8月15日にはアテネ五輪のグループステージでも、イタリアは日本と対戦して3-2で勝利している。これで大会2敗目を喫した日本は、この時点で決勝トーナメント進出の望みを断たれた。
 
 同大会には、多くのスター候補生が出場していたが、ポルトガルのクリスチアーノ・ロナウドもそのひとり。大会前に自国開催の欧州選手権にも出場した(準優勝)彼は、8月15日のモロッコ戦で、五輪では唯一のゴールを抜け目ないプレーから決めている(チームはグループ最下位)。
 
 そして2008年の北京大会では、グループステージを首位通過したなでしこジャパンが準々決勝で、エースの澤、ストライカーの永里のゴールにより中国を撃破。初のベスト4入りを果たし、メダル獲得への期待が高まった。
 
◎8月15日に行なわれた五輪サッカーの試合
◇1936年ベルリン大会・男子
決勝
イタリア 2(延長)1 オーストリア
得点:イ=フロッシ(70分・92分) オ=カインベルガー(79分)
 
◇2004年アテネ大会・男子
グループステージ
ガーナ 2-1 パラグアイ
得点:ガ=ティエロ(81分)、アッピアー(84分) パ=ガマーラ(76分)
イタリア 3-2 日本
得点:イ=デ・ロッシ(3分)、ジラルディーノ(8分・36分) 日=阿部(21分)、高松(90+1分)
イラク 2-0 コスタリカ
得点:H・モハメド(67分)、カリム(72分)
ポルトガル 2-1 モロッコ
得点:ポ=ロナウド(43分)、R・コスタ(73分) モ=ブデン(85分)
 
◇2008年北京大会・女子
準々決勝
アメリカ 2(延長)1 カナダ
得点:ア=ハクルス(12分)、カイ(101分) カ=シンクレア(30分)
ブラジル 2-1 ノルウェー
得点:ブ=ダニエラ(43分)、マルタ(57分) ノ=ノルビー(83分)
ドイツ 2(延長)0 スウェーデン
得点:ガレフレクス(104分)、ラウデール(115分)
日本 2-0 中国
得点:澤(15分)、永里(80分)

最終更新:8/16(火) 7:40

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