ここから本文です

バルサ戦もフル出場。清武弘嗣をセビージャ市民はどう迎えたか

webスポルティーバ 8/16(火) 11:56配信

 サンチェス・ピスファンで行なわれたスペインスーパーカップ第1戦セビージャ対バルセロナは、ルイス・スアレスとムニールのゴールで0-2とバルセロナがタイトルに王手をかけた。日本代表MF清武弘嗣は、トロンハイムで行なわれたUEFAスーパーカップ、レアル・マドリード戦に続く先発フル出場で、ホームデビューを飾った。

【写真】UEFAスーパー杯、レアル・マドリード戦にフル出場した清武弘嗣

 太陽が沈み、アンダルシアの夏の暑さがわずかにやわらぎ始めた午後10時。だがサンチェス・ピスファンの周囲だけはむしろその熱を高めていた。

 試合前にはチームを退団した元キャプテン、ホセ・アントニオ・レジェスへの惜別セレモニーが行なわれ、スタジアムではセビージャの歴史に名前を残した偉大な選手に敬意を表して大きなコールと拍手が送られた。もちろん、試合のクライマックスはキックオフ後に生まれるものだ。だが、今季、清武が主戦場とするサンチェス・ピスファンは、サッカーファンなら試合前から心を揺さぶられ、セビージャに忠誠を誓うことを決断させるサポーターの行動がある。

 それはクラブ創立100周年記念のクラブアンセムをスタジアム全体で歌うことだ。誰もが手に持ったタオルマフラーを掲げ、アカペラで歌うそのシーンを見れば、たとえサッカーファンではなくてもセビージャを応援したくなる。私の隣に座った地元記者は、その歌が終わると、私に誇らしげにこう言った。

「これだけの情熱あるシーンを作り出すことはお前の国にはできないだろ」

 その言葉を裏付けるかのように、試合当日のMARCA紙には、清武がクラブアンセムを歌うことを願っており、一生懸命スペイン語を勉強しているという記事が掲載された。ちなみに100周年記念アンセムはセビージャサポーターだけでなく、スペイン国内で高く評価されている。他クラブサポーターでも「あのアンセムを聞くだけで気持ちが盛り上がってくる」と言うほどなのだ。

 試合開始を告げる審判の笛が鳴り響いた後も、もちろん満員のサンチェス・ピスファンは自チームの勝利を信じて熱い声援を送り続けていく。よく言えば情熱的だが、悪く言えば品行方正からかけ離れた粗野なアンダルシアの人々が、きれいな応援をするわけがない。

 前述したレジェスや、セビージャでプレーしていたデニス・スアレス、イバン・ラキティッチ(ともに現在はバルセロナ)など、セビージャの力になった選手たちには盲目的な愛情を捧げるが、セビージャに反する相手には容赦がない。

 この試合では、彼らはリオネル・メッシに対して「早く金払え、脱税野郎」とヤジを飛ばしていた。だが、そのヤジが逆にエネルギーになったのか、セビージャは代表復帰を宣言したメッシにチャンスを作り出され、試合を決定づける2点目のアシストを許してしまった。

1/2ページ

最終更新:8/16(火) 11:56

webスポルティーバ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

Sportivaムック
11月10日発売

定価 本体1,389円+税

フィギュアスケート特集
『羽生結弦 未来を創る人』
■羽生結弦 インタビュー、エッセイ
■羽生結弦 フォトギャラリー

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。