ここから本文です

太田忍、連続大金星 男子レスリングの太田が試合を諦めなかった瞬間

GQ JAPAN 8/16(火) 22:51配信

「心技体」とは柔道、剣道、大相撲のような武道の選手によく求められる資質。それがレスリングの世界でも見られる一瞬があった。

【この写真を撮ったフィル・ウォールターのその他の画像はこちら!】

この写真は、リオデジャネイロ五輪の大会9日目、8月14日に開催されたレスリング男子グレコローマン59kg級の準々決勝の模様だ。日本の太田忍選手とノルウェーのスティグアンドレ・ベルゲ選手が対戦し、太田選手は3-0で勝利して準決勝に進出。その後も快進撃を続け、見事に銀メダルを獲得した。

撮影したのは、米ゲッティイメージズ(五輪公式フォトエージェンシー)専属の写真家、フィル・ウォールター。レスリングやボクシング、水泳、ロードレース(自転車競技)など、スポーツ全般を得意とするフォトグラファーだ。

同社で編集企画担当バイスプレジデントを務めるスチュアート・ハナガンは、この写真の見どころを次のように説明している。

「レスリングは、複雑かつ感動的な技の攻防が交わる競技です。フォトグラファーはこの古式ゆかしい競技の撮影で、対戦相手が宙に浮く瞬間を逃さないために、常にレンズから目を離さないようにしています」

「フィルが撮ったこの1枚は、ベルゲ選手が太田選手の頭をグッと押さえつけ、勝利を確信したと思ったまさにその瞬間、太田選手の力に圧倒されて思わずひるんだ表情を捉えています」

太田選手は、予選第1回戦でロンドン五輪で55キロ級金メダリストのハミド・ソリアン選手に逆転勝ち。2回戦では、2015年世界選手権3位のアルマト・ケビスパエフ選手にポイントを与えないまま勝利。準々決勝では2014年世界選手権の3位のベルゲ選手と対戦し、こちらもポイントを与えずに勝利をつかんだ。

準決勝でもロフシャン・バイラモフ選手に勝利して決勝進出。金メダルを賭けた試合では、2015年世界選手権で金メダルを獲得していたキューバのイスマエル・ボレロモリナ選手と対戦し、惜しくも敗れ銀メダルを獲得した。世界の強豪を次々に打ち倒していった太田選手は、まさに大金星を連続して獲得しながら決勝まで進んだのだ。

グレコローマンスタイルは、腰から上の上半身だけで競い合うレスリング競技。だから足腰の強さは当然、上半身の強靱な身体能力が求められる種目であり、小柄な日本人選手には不利な競技とされている。しかし、この写真は太田選手が技術や身体能力だけでなく、何よりも気迫で勝利をつかんだことがよく分かる1枚になっている。

冨田秀継(GQ)

最終更新:8/16(火) 22:51

GQ JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

GQ JAPAN

コンデナスト・ジャパン

2017年1月号
2016年11月24日発売

600円(税込)

2016年の男達「MEN OF THE YEAR 2016」発表!/世界のリーダー総決算!今年のビジネスを読み解く、ランキング30/森星の1日、イットガールを追いかけて

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。