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男が力持ちとは限らない世界 セーリングで唯一の男女ペア競技「男女混合ナクラ17級」

GQ JAPAN 8/16(火) 23:01配信

リオデジャネイロ五輪のセーリング種目で初めて公式種目となった競技、男女混合ナクラ17級。その名の通りセーリング種目で唯一、男女ペアで競い合うスポーツだ。

【セーリング種目を含む大会の動画はこちら】

この写真は大会6日目となる8月11日の予選に出場した英国のベン・サクストン選手とニコラ・グローヴス選手。グアナバラ湾に面したグロリアマリーナ沖で撮影された作品だ。

撮影したのは、米ゲッティイメージズ(五輪公式フォトエージェンシー)専属のフォトグラファー、クライヴ・メイソン。モータースポーツとマリンスポーツを得意とする写真家である。

同社でスポーツ写真を統括するケン・メイナルディスは、次のように語っている。

「この1枚は、クライヴのセーリング種目に対する情熱と、これまで積み重ねてきた経験を象徴するような写真です。ヨットが水面から浮き上がる瞬間と位置を、本能的に察知して撮影した1枚なのです。ヨット競技はオリンピックを象徴する競技。クライヴはグアナバラ湾を背景に使うことで、絵画のような美しい写真に仕上げてみせました」

小型帆船としてのヨットを知らない人はいないが、ヨット競技のルールは意外にも浸透していない。

「種目によって1~2人で小型セールボートに乗り、レース海面に設置されたブイを、決められた順序に決められた回数を回り、フィニッシュします。着順を点数化し、総得点が低いものから順位が決まります」とは、東京都オリンピック・パラリンピック準備局による解説だ。

メイナルディスが言うとおり、セーリング種目は近代五輪の第1回目となるアテネ五輪(1896年)からほぼ連続して競われている公式種目。アテネ五輪では天候不良で競技が中止となったが、1900年のパリ五輪以降、1回の例外を除いて公式種目であり続けている。

この長い歴史の中で、リオ五輪で初めて登場した新艇種が「ナクラ17級」だ。全長5.25メートル、全幅2.59メートルの双胴艇に男女2人が乗り込んで競い合う。役割もそれぞれで、かじ取りと大きな帆のコントロールを担当する「スキッパー」と、艇から身を乗り出してバランスを取りながら進路を指示する「クルー」がいる。当然、性別によって役割は固定されていない。

セーリング専門誌『バルクヘッドマガジン』によると、「首位のオーストラリアチームは男子スキッパーですが、2位のオランダは女子スキッパー、ドイツは男子、ニュージーランドは女子…とチームによってまちまち」だそうだ。

100年を超える五輪のセーリング種目をメダル獲得数の観点から見ると、1位が米国の59個、2位が英国の54個で、3位のフランス(38個)以下を大きく引き離している。金メダルの獲得数では逆転し、1位が英国の25個、2位が米国の19個となっている。

冨田秀継(GQ)

最終更新:8/16(火) 23:01

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