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EXILE、海外クリエイターとタッグ組んだ五輪中継テーマ曲もーー8月17日発売の注目新譜5選

リアルサウンド 8/16(火) 13:00配信

 その週のリリース作品の中から、押さえておきたい新譜をご紹介する連載「本日、フラゲ日!」。8月17日リリースからは、EXILE、徳永英明、Aimer、Little Glee Monster、ハルカトミユキをピックアップ。ライターの森朋之氏が、それぞれの特徴とともに、楽曲の聴きどころを解説します。(編集部)

■EXILE『Joy-ride ~歓喜のドライブ~』(SG)

 デビュー15周年を迎えたEXILEの48枚目のシングル曲「Joy-ride ~歓喜のドライブ~」は、フジテレビ系列・リオ五輪中継テーマソング。作曲/アレンジにはBIGBANG、w-inds.などの楽曲を手掛けるスウェーデンのプロデューサー・チームThe Eurozが参加、最新のEDM、エレクトロを取り入れたアッパーチューンに仕上がっている。「喜びの波に乗って、最高の結果と感動を生み出してほしい」という思いを込めたというATSUSHIの歌詞もそつのない出来。海外のクリエイターと積極的にタッグを組み、常に新しいトラックを導入しながら、日本中誰でも気軽に楽しめるJ-POPとして成立させるプロダクションはここにきてさらに洗練度を増している。

 ユーザーのニーズに応えるという意味では本当に完璧なのだが、欲を言えば、もう少し新しさが感じられるテイストがあってもいいような気もする。オリジナルメンバーが次々と卒業し、新陳代謝が進んでいる現在だからこそ、EXILEは次の変化を求めるべきではないだろうか。

■徳永英明『ALL TIME BEST VOCALIST』(AL)

 シングル、ライブ映像作品、オリジナル曲のベストアルバム、ミュージッククリップ集、ライブアルバムと続いたデビュー30周年企画の第6弾は、VOCALISTシリーズのベスト盤『ALL TIME BEST VOCALIST』。昨年行われた投票の上位30曲を収録したリクエスト・ベスト・アルバムだ。

 女性J-POPの名曲をカバーする“VOCALIST”が始まったのは2005年。これまでに6枚のアルバムが発表され、累計600万枚のセールスを記録して大人気シリーズとなっている。徳永英明=女性シンガーのカバーというイメージを持っているリスナーも多いと思うが、本作はその集大成と言えるだろう。「時代」(中島みゆき)「恋におちて」(小林明子)「雪の華」(中島美嘉)「First Love」(宇多田ヒカル)などの名曲にオーガニックなアレンジを施し、ひとつひとつの言葉をリスナーに手渡すように歌うーー“VOCALIST”のスタイルがシンガー・徳永英明の魅力を幅広く浸透させたことは間違いない。歌唱力の高さを押し出すのではなく、メロディと歌詞をいかに伝えるか。優れた歌の在り方を改めて実感できる作品だと思う。

■Aimer『蝶々結び』(SG)

 Taka(ONE OK ROCK)、TK(凛として時雨)が楽曲提供・プロデュースを手がけた両A面シングル『insane dream/us』に続く11thシングル『蝶々結び』は、野田洋次郎(RADWIMPS)とのコラボレーション。蝶々結びの作り方をそのまま描写し、それをかけがえのない相手との関係に重ねながら、「結ばれたんじゃなく結んだんだ」という意思へとつなげるこの曲には、何気ない日常と深遠なメッセージ性を結びつける野田のソングライティング・センス、そして、何気ない言葉に深い感情を宿らせるAimerのボーカルによる豊潤なケミストリーが反映されている。野田はコーラスも担当。さらにハナレグミもギター/コーラスで加わり、個性的なハーモニーが実現していることもこの曲の聞きどころだろう。MVの監督は岩井俊二。蝶々結びがもたらす人と人との関係と成長をリリカルな映像で表現することで、この楽曲の普遍性をしっかりと引き出している。才能ある男性アーティストに愛されながらAimerは、そのあまりにも奥深いポテンシャルを大きく開花させつつあるようだ。

■Little Glee Monster『私らしく生きてみたい/君のようになりたい』(SG)

 今年1月にリリースされた1stアルバム『Colorful Monster』がチャート2位を獲得。数多くの音楽番組にも出演(特にTBS『音楽の日』のパフォーマンスは話題を集めた)、CMにも起用される一方、ショッピングモールなどでの地道なライブ活動も行い、実力派ボーカルグループとしても徐々に認知され始めた“リトグリ”の両A面シングル。「私らしく生きてみたい」は、いしわたり淳治(作詞)、亀田誠治(作詞・作編曲)のヒットメイカー・コンビによるポップナンバー。ここ数年の世界的トレンドであるネオ・ソウルの流れを汲んだオーガニックなサウンド、“なりたい自分になって 自由になって”というメッセージを掲げた歌詞をナチュラルに表現したこの曲は、現在16~18歳の彼女たちの等身大の魅力を上手く引き出している。「君のようになりたい」はディズニーの往年の名曲「I Wanna Be Like You」の日本語詞カバー(訳詞はいしわたり)。ジャズ、ソウルミュージックのテイストを取り入れたアレンジ、奔放なフェイク、張りのあるコーラスワークは幅広い年齢のリスナーに受け入れられそうだ。

■ハルカトミユキ『LOVELESS/ARTLESS』(AL)

 1stアルバム『シアノタイプ』(2013年11月)以来、約2年9か月ぶりとなる2ndフルアルバム。昨年、2枚のミニアルバム『世界』『LIFE』をリリースした2人はこのアルバムのために新曲9曲を書下ろしたという。その原動力は作曲家としてのミユキの才能が開花したこと。これまではほとんどの作詞作曲をハルカが手がけていたのだが、本作では10曲中5曲の作曲をミユキが担当しているのだ。高速のロックチューン「DRAG&HUG」、ドラマティックなメロディがハルカの歌の魅力を引き出す「奇跡を祈ることはもうしない」、80sテイストのエレクトロナンバー「トーキョー・ユートピア」などのミユキの作曲による楽曲は、ハルカトミユキの音楽性の拡大につながっている。その結果、ハルカが紡ぎ出す歌詞の世界が大きく広がっていることも本作の魅力だろう。そう、このアルバムの制作を通してハルカトミユキは初めてソングライター・チームとしての機能を確立したのだと思う。

森朋之

最終更新:8/16(火) 13:00

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