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昨季のミラン監督がベルルスコーニ会長との確執を暴露 「彼は監督のように振る舞った」

Football ZONE web 8/16(火) 20:15配信

4月に解任されたミハイロビッチ氏が伊紙に舞台裏を語る

 昨季ACミランの監督を途中解任されたシニシャ・ミハイロビッチ氏が、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」のインタビューでシルビオ・ベルルスコーニ会長との確執があったことを語っている。

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 ミハイロビッチ氏は今年4月のユベントス戦に1-2で敗れて、5試合連続の未勝利になった時点で解任された。しかし、強化責任者のアドリアーノ・ガリアーニ氏やかつての黄金期を監督として築き上げたアリゴ・サッキ氏など、周囲はしきりにシーズンいっぱいの続投を求め、プレシーズンに入ってから考え直すべきだと主張していたが、ベルルスコーニ会長は独断で解任を決断。子飼いのクリスティアン・ブロッキ氏をユースチームの監督から昇格させた。ミハイロビッチ氏は、この時の納得のいかない思いを語っている。

「私はミランをUEFAヨーロッパリーグ圏内の順位、イタリア杯の決勝に残っている時点で去ることになった。そして、(ミランが)どのようにシーズンを終えたかは知っての通りだ。我々には出来不出来があったが、その時点でやれることは最大限やっていたんだ。ガリアーニとの関係はうまくいっていたよ。私の解任を彼は知らされていなかったし、彼だけでなくサポーターや強化部も含めてだ。何度も電話がかかってくるようなこともなかったんだ」

 ミハイロビッチ氏は、シーズン序盤でトップ下を置くシステムに見切りをつけると、ベルルスコーニ会長のライフワークである現場介入を何度も退け、ハードワークを重視した4-4-2システムでチームに安定感をもたらしていた。日本代表FW本田圭佑とイタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラが務めたサイドハーフは、「立っていられる限り彼らがプレーする」と語るほどの人数不足に陥るなど、チーム編成上の問題に足を引っ張られながらも、戦えるチームを作り上げた手腕には一定の評価があった。

「30年間で最も成功を収めた会長だが…」

 しかし、トップ下を置く4-3-1-2システムを偏愛する会長は、この状況に我慢がならなかったようだ。指揮官と良好な関係を築いた側近であるガリアーニ氏に話を通すことなく、独断で解任が決められたことを証言している。

 そして、ミハイロビッチ氏はベルルスコーニ会長の人間性について、さらに言及している。

「ベルルスコーニは、この30年間で最も成功を収めた会長と言えるだろう。彼は最も勝利を重ねた会長であり、ミランの一番のサポーターだった。だが、その2つの役割で満足できなくなったから問題が生まれたんだ。彼は自分が監督であるかのように振る舞おうとしてしまったからね」

 度重なる現場介入を、ミハイロビッチ氏は「監督のように振る舞おうとした」と表現している。現場と経営の分離はサッカーに限らずに必要と言われることだが、「ミランのデウス・エクス・マキナ(絶対神)」とまで表現された会長は、自身が全てをコントロールしないと気が済まなかったのだろう。

 胸中に少なからず悪感情を抱えてミランを去ったミハイロビッチ氏は、今季はトリノの新監督に就任し、なんの因縁か、21日のリーグ開幕戦ではミランの本拠地に乗り込んで対戦する。ベルルスコーニ氏が名誉会長に退き、“チャイナ・ミラン”として再スタートを切る古巣の出鼻を挫こうと、非常に高いモチベーションでプライドを懸けた一戦に臨むのは間違いないだろう。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:8/16(火) 20:18

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