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「これがオレの生きる道」。変則フォームで戦う球児たちの心意気

webスポルティーバ 8/17(水) 7:10配信

 甲子園大会に出場している選手は、言うまでもなく各地の地方大会を勝ち抜いた選りすぐりの精鋭たちである。だが、試合を見ていると「どうしてこの形に行き着いたのだろう?」と不思議に思ってしまうような、珍しいフォームの選手に遭遇することがある。そんな今大会で見つけた「変則フォーム」の3選手にスポットを当ててみたい。

【写真】初戦で東北と対戦した横浜のエース・藤平尚真。2回戦では、雷雨による2度の中断を経て、履正社に敗れた

 大会の開幕前から「テイクバック・ゼロ投法」と話題になっていたのが、東北(宮城)のエース左腕・渡辺法聖だ。

 通常、投手は投球する際にボールを持った腕を二塁側に回す「テイクバック」と呼ばれる動作をとる。渡辺のテイクバックは厳密には「ゼロ」ではないのだが、極端にコンパクトで「それで力強く腕が振れるのか?」と疑問が湧くほどだ。渡辺本人にこのテイクバックが生まれたきっかけを聞いてみた。

「コントロールが悪くて、フォームもバラバラで、肩も痛くて……。投げられない時期が続いたので、『どうやったらいいフォームで投げられるかな?』と考えていました。それからいろいろと練習して感覚をつかんで、今年の1月頃、最終的にああいう形になりました」

  テイクバックが極端に小さいのは「腕の回し方がわからなくなった」という時期があり、そのなかでもキレのあるボールを投げるために試行錯誤した結果だった。フォームを固めるまでには、同じくテイクバックの小さな小石博孝(西武)のフォーム動画を見て、研究したという。

 甲子園初戦で対戦した横浜(神奈川)には、小学6年時に「NPB12球団ジュニアトーナメント」で東北楽天ジュニアに渡辺とともに選出され、チームメイトとして戦った公家響がいる。すっかり変貌を遂げていた旧友について、公家は「小学生の頃はもっと普通の投げ方でした」と証言する。

 ただし、衝撃を受けるほどのことではなかった。渡辺のキャラクターを知っている分、納得がいくところもあったからだ。公家が続ける。

「もともと、(渡辺は)性格的に普通じゃなかったので(笑)。短期間しか一緒じゃなかったですけど、何を考えているのかちょっとわからないところもありました。だから映像を見た時も『あぁ~、今はこういう感じか』って(笑)」

 横浜のある選手は「見たことがないフォームだけど、そこまで気にすることはないと思う。結局、ストライクゾーンに来れば一緒なので」とクールに話していた。そして、いざ試合に入ると公家が渡辺から3ランホームランを叩き込むなど、7対1で横浜が完勝。渡辺は8回を投げて14被安打、5奪三振、2四球、7失点と打ち込まれた。

 結果的に、変則フォームが全国屈指の横浜打線に通用したとは言いがたい。だが、このフォームがなければ、フォームを見失っていた渡辺が甲子園マウンドにたどり着くことはなかったのだろう。

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最終更新:8/17(水) 7:10

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