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【C90】ファドにベトナムアニメ本、便利すぎるコンテノートまで……これがコミケで見つけた逸品!

おたぽる 8/18(木) 14:00配信

 数々のオンリーワンな同人誌を見つけるのも、コミックマーケットの大きな魅力。今回のコミックマーケット90でも、やはりさまざまな発見が。

 取材というよりも個人的な趣味で駆けつけたのはサークル「ポルトガル&ファド コミケ部」が頒布する『ポルトガルよろず本2°』。

 このスペース、ザビエルのコスプレをした人が座っているためか、妙な存在感を発揮していた。“コミケには日本の趣味と認識されているもののすべてがある”と聞いてやってきたところ、ポルトガルの本がまったくなかったため、ならばと前回よりサークル参加を始めたという。

 そんなサークルが頒布する本の内容は、妙にマニアック。リスボンでの短期滞在の体験記を記す、これからポルトガルにいってみたい人には有益な情報と共に、妙にマニアックなファドの記事まで記されている。「ファド」とはポルトガルの伝統的な民謡のことで、日本の演歌に近いメンタリティの音楽。近年、いしいひさいちが朝日新聞の朝刊連載『ののちゃん』でファディスタを目指す少女・吉川ロカを登場させたことで、多少は知られるようになった気もするが、日本国内ではまだ知名度の低く情報は少ない。そうした中で、いきなりハイレベルな情報を知ることのできる充実した一冊になっているのだ。

 これまで『同人サークルロゴ図鑑』など、オンリーワンな同人誌を頒布してきたサークル「Circles’ Square」の夏の新作は『同人誌コンテノート・Do Conte(ドゥコンテ)』。同人誌ではなく、グッズである。何かといえば、同人誌を制作する時に台割、実際の誌面レイアウトを考えるためのコンテ用紙なのである。

 前半には本全体の構成を考えるための台割用紙、見開きでのレイアウト用紙、B5実寸のレイアウト用紙がセットになっている。すなわち、自分がつくりたい同人誌の全体像を整理して、必要なページ数なども把握することのできる、かゆいところに手が届く1冊なのである。今まで入稿する時になって「ページ数を間違えていた!」というハプニングに遭遇した人でなくとも、手元に置いておきたい1冊であろう。単なる同人グッズではもったいない! ぜひ、どこかのメーカーで商品化して欲しい逸品である。

 さらに会場内をめぐれば、さまざまな嗜好の人々と出会う。今回も「被縄社」という尋常じゃないサークル名で参加するエル・ボンデージ氏の新刊は、ダーティ・松本氏との合同誌。今回も藤子キャラが縛られていたり、極めてアブない1冊なのだが、えるぼん先生の筆がもっとも冴えているのは望月三起也先生の追悼ページ。真面目な文章とは別に、やっぱりユキが縛られているシーンを描く、えるぼん先生なのだが、熱の入り方がいつも以上。そのことを指摘すると「こ、こういうのを描きたいんですよ!」と、いつもの物静かな雰囲気を一変させて熱く語ったのであった。

 最後に、やっぱりオンリーワンなのはサークル「かに温泉」の『ベトナムアニメDVDレビュー集』。普段から、国内外の変なアニメや特撮を収集し、イベントでは惜しげもなく披露するサークル主のかに三匹氏であるが、この「好きだからやってる」感をもっと見習わなくてはならないと、思った。
(文=ルポライター/昼間たかし http://t-hiruma.jp/)

最終更新:8/18(木) 14:00

おたぽる

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。