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「強い、強すぎる」と闘莉王も感嘆したブラジルの快勝劇 反骨精神で悲願の五輪金メダルに王手

Football ZONE web 8/18(木) 12:58配信

準決勝でホンジュラスを6-0撃破 「選手からは覇気を感じた」

 17日(日本時間18日)に行われたリオデジャネイロ五輪準決勝で、ホスト国ブラジルはホンジュラスを6-0で撃破し決勝に進出した。元日本代表DF田中マルクス闘莉王は聖地マラカナンスタジアムでの一戦で、国民からバッシングを浴びていたバルセロナFWネイマールら代表選手の反骨精神が快勝の裏に存在したと分析している。

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「ブラジルは強い、強すぎる。選手からは、見せてやろうという覇気を感じた。試合開始直後からの前線のプレッシャーがすごかった。そしてホンジュラスのミスによって、ネイマールがあっという間にゴールを決めた。そうなるとホンジュラスには打つ手がない。自陣に引いてカウンターを狙う戦術もできなくなり、完全なブラジルペースの90分間になった。ネイマールと2人のガブリエルにキレがあった。準々決勝のコロンビア戦とこの試合で、やる気の違いが見えた」

 昨季限りで名古屋グランパスと契約満了となった闘莉王は現在、祖国ブラジルで自主トレを続けている。リオ五輪期間限定で「Football Zone Web」の特別解説を務めている闘将は、準決勝を前にブラジル代表が崖っぷちに追い詰められていたと語った。

衝撃の14秒弾を生み出した反発力

 「この試合は反発からスタートした。ブラジルでは大変なことになっていて、今回のリオ五輪代表チームは壮絶なバッシングを受けていた。『女子サッカー選手がお金をもらえないのに、大金を稼いでいる男子はなんでやる気がないのか』と、グループリーグでの不甲斐ない戦いから批判を受けていた。

 スタジアムではブラジル女子代表のエース、マルタの名前を叫ぶ声が鳴り響き、背番号10ネイマールの代表ユニホームを着ていた少年が、マジックでネイマールの名前にバツを付けて、マルタの名前を書いていたニュースもあった。それくらいブラジル国民は怒っていた。今回のマラカナンでの勝利で少しは収まったと思う」

 女子代表が引き合いに出されるほどの大バッシングを浴びていたブラジル。高まる批判の声を払拭するには、金メダル獲得しかない――。その思いがブラジルの選手に火を付け、試合開始直後からのハイプレスとネイマールの14秒弾につながったと闘莉王は分析。ブラジル国内では、エースのネイマールにも怒りの矛先が向けられていたという。

「1、2試合目はネイマールも夜遊びの話題ばかりだった。ブラジル人はそういうところも厳しい。大会では調子が上がらずに、1試合目、2試合目はゴールが決まらなかった。『もっと練習しろ』という批判が渦巻いていた。でも、彼の実力は誰もが知るところ。チームのタレント力も今大会では抜けている。フィジカル的な部分が良くなり、ネイマールが本来のパフォーマンスを発揮し始めた。そうなると強い」

「金メダル獲得で代表への誇りは戻る」

 決勝の相手は、ナイジェリアを2-0で破ったドイツに決まった。ブラジル国内では、決勝戦でドイツと対戦したいという声が高まっていたという。

「ブラジルは2014年ワールドカップでドイツに1-7で負けている。あれ以来、代表も勝てなくなり、すっかり自信を失ってしまった。ワールドカップのドイツとは、ステージもメンバーも違う。それなのにドイツとやりたい、叩きたいという気持ちがブラジル人にはあった。ブラジル初の金メダルを手にすることができれば、代表に対する国民の誇りも戻ってくると思う。決勝はいい試合を期待している」

 闘将も母国ブラジルにとって初となる、五輪金メダル獲得を期待していた。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:8/18(木) 12:58

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