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米百貨店各社の株価反発、しかしそれを喜んではいられない理由とは

Forbes JAPAN 8/18(木) 15:00配信

米百貨店各社はまだ完全に勢いを失ったわけではないようで、第2四半期(4~6月期)の決算発表後、各社の株価は上昇した。だがこれを朗報と呼ぶのは、やや大げさかもしれない。

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JCペニーの株価は12日、第2四半期の損失が前年同期から劇的に縮小したことを受けて6.3%上昇。メイシーズの株価は11日、不採算の100店舗を閉鎖する計画が発表されたことを受けて17%上昇した。また11日、決算内容がウォール街の事前予想を上回ったとして、ノードストロームの株価は8%、コールズの株価は16%上昇した。

記憶力のいい投資家たちは気づいただろうが、これで各社の株価はおおむね、第1四半期(1~3月期)の落胆すべき決算内容を受けて5月に急落する前の水準に戻った。第1四半期の決算発表後、各社の株価は、メイシーズとノードストロームがそれぞれ15%と13%、コールズは9%、JCペニーは3%近くと、一様に下落していた。

米金融大手シティグループのアナリスト、ポール・レジュエスは、投資家たちは5月の株価下落を心に留め、今回の株価反発を過剰評価すべきではないと言う。

「ひとことで言えば、第2四半期の業績が市場予想を上回ったからといって、各社が直面する長期的な構造上の問題は変わらないと我々は考える」と、彼は顧客向けのメモに書いている。

第2四半期、メイシーズの既存店売上高は前年同期比2.6%減。これで6四半期連続での減少となった。ノードストロームの既存店売上高は前年同期から1.2%、コールズは2%減少。JCペニーのみ、前年同期比2.2%増だった。

投資家にとってさらに懸念されるのは、近い将来に各社の業績が回復する兆候がほとんどないことだ。通期の業績見通しについては、コールズが3%、メイシーズが13%、ノードストロームが20%の減益と予想されている。各社は2015年も、2桁の減益を記録した。

業績回復の取り組みにいくらかの進展がみられるJCペニーは、2015年度は減益となったが、2016年度はわずかに増益となりそうだ。

今回の各社の株価反発を投資家たちが今よりもっと楽観視すれば、期待値が高まった分、次の決算発表でまた落胆することになりかねない。「市場はさらに悪い業績を恐れていたが、これらの数字も十分に、百貨店各社が今後も圧力に直面し続けることを示している」とレジュエスは指摘する。

Shreya Agarwal

最終更新:8/18(木) 15:00

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