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胃がんや大腸がん 開腹手術と腹腔鏡手術のどちらが安全か

NEWS ポストセブン 8/19(金) 16:00配信

「先生、腹腔鏡手術は本当に安全なんですか」、「私、手術を受けない方がいいんじゃないですか」。医療現場で患者による、こんな戸惑いの声が増えている。関東中央病院の光学医療診療科部長の渡邉一宏さんが言う。

「“手術は危ない”と治療に対する不信感をあおる記事から、最近、医師と患者の関係がギクシャクしています。お互いに良好な関係を築けなくなっているのです」

 医療不信の発端となったのは、『週刊現代』が報じた一連の医療特集だ。「手術を断ってよかった」(8月6日号)「妻に受けさせてはいけない手術」(7月2日号)など、過激なタイトルでさまざまな危険性を指摘し、「受けてはいけない」と多くの手術を真っ向から否定した。大阪医科大学附属病院がんセンター特務教授の奥田準二さんが指摘する。

「手術を選ぶか、それ以外の治療を選ぶかは、患者さんの病状や希望などで異なります。最も大事なのは、どのように治療していくのが最適かを見抜くこと。患者さんは突然の告知でパニックになりやすいので、医師は最適な治療方針を判断し、理解しやすく説明する必要があります」

 医療現場が混乱しては、結局、患者の不幸を招くばかりだ。本誌は、「受けていい手術」と「いけない手術」について専門医に聞いた。

 数ある手術のなかでも特に“危ない”と指摘されているのが、がんの腹腔鏡手術だ。これは、腹部に数か所小さな穴を開けて内視鏡カメラなどを挿入し、モニターを見ながら行う手術で、従来の開腹手術より傷が小さく、患者の負担が少ないとされる。

 しかし、2010~2014年に群馬大学医学部附属病院で腹腔鏡手術を受けた患者8人が相次いで亡くなっていたことが発覚、その安全性に大きな疑問が生じた。はたして腹腔鏡手術は安全なのか。消化器内視鏡学会評議員である前出の渡邉さんは、胃がん治療のリスクについてこう語る。

「進行した胃がんの場合は腹腔鏡か開腹による手術を行います。開腹手術は入り込んだ腫瘍なども目で確認できる。腹腔鏡手術は出血が少なく術後の回復が早く、残る傷も小さいという利点がありますが、手術中に予想外に腫瘍以外を傷つけるというリスクがあります。

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最終更新:8/19(金) 16:00

NEWS ポストセブン

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