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物理の常識を覆す「第5の力」

WIRED.jp 8/19(金) 11:01配信

「電磁相互作用」、「重力相互作用」、そして「強い相互作用」と「弱い相互作用」。これら4つの力は、あらゆる物理学の教科書に書かれている「基本相互作用」だ。だがもしかしたら、さらに「もうひとつの力」が追加されるときがやって来たのかもしれない。

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アッティラ・クラスナホルカイ率いるハンガリー科学アカデミーの原子力研究所の科学者たちは、昨年ハンガリーで行われたある実験の最中に、ベリリウムの同位体(厳密には「ベリリウム8」。非常に不安定な物質だ)の放射性崩壊において「ある異常」を目の当たりにした。

▼もしかすると、自然の「第5の相互作用」なのかもしれない

実験の結果は、科学誌「ネイチャー」のブログで語られているように、もともと論文アーカイヴサイト「ArXiv」のプレプリントサーヴァーにアップロードされていた。そしてその後、2016年1月に「Physical Review Letters」に論文が掲載。その論文のなかで、研究者たちは、とりわけ、新しく軽い粒子(電子わずか34個分)の存在を想定していた。しかしこのとき、注目されはしなかった。

少なくとも去る4月、アメリカの理論物理学者のチームがArXiv上に、このハンガリーの研究結果を掲載。彼らは、そのデータがそれまでの実験で明らかになったことと矛盾していないことを示し、まさに「第5の基本相互作用」かもしれないと結論づけたのだ。

カリフォルニア大学アーヴァイン校のジョナサン・フェンはこうコメントしている。「わたしたちは世にまだ知られずにいた研究に光を当てたのです」

暗黒物質に近づく

すでに以前から、物理学者たちの間では、すでに知られている「4つの基本相互作用」以外に、ほかにも相互作用が存在する可能性については議論されてきた。

そのような相互作用は、まさに、基本粒子の標準モデルで説明されていない「抜け落ちた部分」を理解するのに役に立つのかもしれない。この標準モデルは、現在知られている粒子の間の相互作用を効果的に説明してきたが、宇宙の80パーセントを構成していると考えられている、目に見えないダークマターについては何も述べるものではなかった。

考えられる説明としては、他の粒子や他のフォースキャリア(力を媒介する粒子)の存在が関係してくる。そのなかには、いわゆる「暗黒光子(ダークフォトン)」もある。電磁気相互作用を仲介する従来の光子の対照となる仮説上の物質である。

クラスナホルカイの研究チームが注目したのは、まさにこの奇妙な存在だった。科学者たちは、リチウム7を標的に陽子の束を衝突させて電子と陽電子を放出させ、不安定なベリリウムの原子核をつくり出した。

論文では、さらにこう説明されている。「標準モデルによると、物理学者たちは、電子と陽電子の軌道の角度が大きくなるにつれて、電子と陽電子の数が減少するはずだった」。これに反して科学者たちは、140度の角度において電子と陽電子のペアの放出の数が急上昇することを観察したという。そして、さらに角度を広げると、また減少に転じる。

クラスナホルカイによると、この電子と陽電子の放出の急上昇するという現象は、ベリリウムの原子核の小さな断片が、自らの過剰なエネルギーを用いて新たな粒子を形成している(約17メガ電子ボルトの質量をもつ)という事実の証拠だという。

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最終更新:8/19(金) 21:26

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