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欅坂46、でんぱ組.inc、こぶしも出演 “アイドルにとって最高のお祭り”『TIF』3日間レポート

リアルサウンド 8/19(金) 13:10配信

 「『TIF』はアイドルにとって、最高のお祭りです!」ーー8月7日、『TOKYO IDOL FESTIVAL 2016』のメインステージ、大トリを務めたでんぱ組.incの夢眠ねむが満面の笑みを浮かべながらコメントしていた。

 今年も世界最大級のアイドルフェスティバル『TOKYO IDOL FESTIVAL 2016』がお台場・青海周辺エリアにて開催された。7年目を迎える今年は「TOKYO IDOL FESTIVAL、新章開幕!」をキャッチコピーに初の3日間開催となり、船の科学館駐車場に新設された野外ステージ「SHIP STAGE」やVIPチケットの導入など、まさに新章と言える内容のフェスに計75978名が訪れた。

 今年は総勢、301組1492名のアイドルがラインナップ。その多くが初出演であることが今年の大きな特徴でもある。中でも発表時に反響が大きかったのが、昨年彗星の如く現れた欅坂46だろう。8月6日、7日の2日間に出演した彼女たちの全ステージには、整理券制度が導入され、朝早くから券を求めるファンが駆けつけた。6日の野外ステージ、SMILE GARDENでのパフォーマンスはその注目度からフジテレビにて地上波生中継されたほどだ。期待を一身に背負い登場した欅坂46は、2016年最重要楽曲とも呼び声の高いデビュー曲「サイレントマジョリティー」からライブのスタートを切ると、会場には「待っていました!」と言わんばかりの歓声が響き渡った。菅井友香、守屋茜の寸劇がユニークな「手を繋いで帰ろうか」を披露後、ラストはファンの前では初パフォーマンスとなる2ndシングル表題曲「世界には愛しかない」を歌唱した。Aメロに導入されているポエトリー・リーディングが特徴的なこの楽曲。欅坂46は、2日間で計4ステージに立ったが、ライブを重ねるごとにファンとメンバーとの距離が近くなっていくのが分かった。「世界には愛しかない」のMVイントロ部分で平手友梨奈が絶叫するシーンがあるが、それをファンが真似して叫ぶ様子に対して、最終日ラストステージで平手が「叫んでくださって嬉しかった」と笑顔で答えていたのが印象的であった。

 同じ初出場組で注目されていたのが、先輩グループSKE48の次にHOT STAGEに登場したNGT48。キャプテンの北原里英が前日に開催された『第2回AKB48グループ チーム対抗大運動会』で優勝したことを話し、「今最も勢いのあるグループです!」とアピールした後、加藤美南が「ヘビーローテーション」にて前宙を披露し、アスリートさながらの運動神経の良さを実演して見せた。ラストは、アコースティックギターの爽やかなイントロと<最後のトンネルを抜ければ近づく美しいあの街>という歌詞が新潟をイメージさせる「Maxとき315号」を披露した。

 出演することがアイドルの目標でもある『TIF』では、彼女たちの熱いパフォーマンスから毎年様々な物語が生まれる。初日のHOT STAGEでは、同世代であるアイドルネッサンスとこぶしファクトリーのパフォーマンスが連続した。昨年、「メインステージ争奪LIVE!!優勝者」としてHOT STAGEに立ったアイドルネッサンスは、再び同じステージに立てる喜びを宮本茉凜が嬉しそうに叫び、「こぶし組の皆さんにも!」と、続くこぶしファクトリーのファンを意識し、「ガリレオのショーケース」「夜明けのBEAT」「シルエット」など5曲をノンストップで披露した。熱いバトンを受け取ったこぶしファクトリーも、「念には念」「This is 運命」「マジ グッドチャンス サマー」といったライブチューンで応えていく。ラストは、“陰ながら”オリンピックにエールを送る最新曲「サンバ!こぶしジャネイロ」でステージを締めた。また、アイドルネッサンスは『TIF』の最終日、ガンダム立像近くに位置するFESTIVAL STAGEの大トリを務めた。新井乃亜が「私たち、アイドルネッサンスのゴールはあそこにあります!」と叫ぶと、11月に開催する4thワンマンライブの場所Zepp DiverCityを全員で指差し、物語を冬へと繋げた。

 『TIF』は様々な独自の企画や企業とのコラボを行っているのも魅力の一つだ。『TIF』恒例のアイドル同士のコラボライブや、「Tシャツ付き限定チケット」購入者のみが入場することのできる「スペシャルブルーTシャツホルダー」などユニークな新企画が今年は登場したが、フジテレビ湾岸スタジオ内のステージDOLL FACTORYで開催した「Zipperステージ SPINNSファッションショー&トークショー」では客席まで伸びる花道が設置された。乃木坂46の北野日奈子を皮切りに、ゆるめるモ!からあのなどファッション誌でも活躍するアイドルが登場。でんぱ組.incの6人が出番のラストを飾り、トークを展開した。今年より、全ステージに女性限定エリアが用意され、例年に比べ多くの女性客が会場に足を運んでいたが、このステージにもアイドルに手を振る女性ファンが詰めかけていた。

 『TIF』のメインステージはZepp DiverCityに位置するHOT STAGEだが、フジテレビ湾岸スタジオ横にある野外ステージ「SMILE GARDEN」は、最大キャパの無料ステージであり、『TIF』の心臓部とも呼ばれる。トリのアクトの時間帯には、すでに陽が沈みきっており、毎年アイドルの熱いパフォーマンスが行われた。初日は、BELLRING少女ハートが「asthma」、2日目は夢みるアドレセンスが「ファンタスティックパレード」でSMILE GARDENを締めくくった。最終日、ベイビーレイズJAPANが「夜明け Brand New Days」で大トリのアップアップガールズ(仮)へ熱いパトスを渡すと、アプガは「パーリーピーポーエイリアン」で会場をダンスフロアと化し、ラストの「サイリウム」では会場がファンの振るサイリウムの光で覆いつくされた。

 そして今年、HOT STAGEの大トリを務めたのはでんぱ組.inc。まねきケチャが優勝を勝ち取った「TIFメインステージ争奪LIVE」のMCを任せられるなど今年の『TIF』の顔とも言える彼女たちは、初年度2000年に開催された『TIF』にて「ディアステージ・オールスターズ」の中の1組として出演していた。「でんでんぱっしょん」、「VANDALISM」などのライブチューンで序盤からファンを興奮の渦へ巻き込むと、夢眠ねむが「TIFはアイドルにとって、最高のお祭りです! この3日間 #TIF2016 のタグを見まくってたんですね。好きな子のところにかけつけて歌を聴いてはしゃいで、最高の夏を送ってるなと思って。一人で泣いてました」と語った後、続けて「ハッシュタグでタイムラインを見ていて、どの現場も愛に満ち溢れてて、ここに私たちが立っているのもみんなが観たいって言って集まってくれてるからだなと思いまして」と涙ながらにコメントしていた。アンコールでも夢眠が「今年もすごかったありがとう!」と最後まで感謝の言葉を伝え、サマーチューン「おつかれサマー」で大トリの大役を務め上げた。グランドフィナーレでは、『TIF』に出演した数多のアイドルがステージに集結し、松浦亜弥の「Yeah!めっちゃホリディ」大合唱で『TIF』の幕を降ろした。

 開催初日の8月5日には、2017年1月2日、3日に同じく東京・お台場エリアを会場としたイベント『TOKYO IDOL PROJECT×@JAM ニューイヤープレミアムパーティ2017』の開催を発表。そして、フェスを主催するプロジェクト『TOKYO IDOL PROJECT』総合プロデューサーの濱田俊也氏(株式会社フジテレビジョン)がプロデューサーを降り、持株会社の経営企画局に異動することをアナウンスした。筆者は『TIF』開催前に濱田氏にインタビューしている(『TIF』総合P 濱田俊也氏に訊く、マスメディアがアイドルフェスを手がける理由:http://realsound.jp/2016/08/post-8571.html)。その際に濱田氏は、「僕は3代目総合プロデューサーですが、どれだけ次の世代にこのフェスの良さを伝えて、運営や制作のノウハウを伝えて、続けていけるかが僕の楽しみですね。代が変わるとムードも変わりますし、それが何回も繰り返されることが、僕らがアイドルフェスをやっている強みでもあります」と話していた。濱田氏の異動についてネット上では様々な意見が飛び交っていたが、7年目の『TIF』がこうして成功に終わったのも、これまで代々ノウハウが蓄積されてきた賜物だろう。これからも、『TIF』がアイドルにとって、最高のお祭りであることに変わりはない。

渡辺彰浩

最終更新:8/19(金) 13:10

リアルサウンド