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「とりあえず」結婚するという生き方

ダ・ヴィンチニュース 8/19(金) 11:00配信

“おひとりさま”という言葉をよく耳にするようになった。現在の日本には、結婚できない・しない女性が年々増加しているという大きな問題が存在し、少子化が進む背景にはそういった女性の未婚率の高さが関係している。

 池内ひろ美氏の著書『とりあえず結婚するという生き方 いま独身女性に考えてほしい50のこと。(ヨシモトブックス)』(池内ひろ美/ワニブックス)に、そういった日本の現状を踏まえたある画期的な生き方が提案されている。

 著者によると、2010年の段階で25~29歳の女性の約60%、そして30~34歳の女性の約35%が未婚であるという。その事実を危惧したうえで、著者がこれからを生きる女性たちに提案しているのは、あれこれ深く考えずに、“とりあえず”結婚してみるという生き方だ。結婚に対する構えを取り払い、少しでも「いいな」と思った人がいれば、“とりあえず”結婚してみる。著者によると、結婚に踏み切れない女性の多くは、夫の浮気や嫁姑問題、そして離婚など、まだ起きてもいない未来を心配しているのだそうだ。しかし今の時代、離婚する夫婦は3組に1組もいるといわれており、一昔前のような離婚に対する偏見や物珍しさもなくなっている。むしろ離婚は“失敗”ではなく“経験”であり、別れを乗り越えることでさらに女性として成長できる大きな機会だ。先のことばかり不安がり、結婚しなくてもいい理由を探しているというのが今の未婚女性の特徴なのである。

“とりあえず”という気持ちからの結婚は、相手に期待しすぎない状態で結婚生活が始まっている。「いいな」「気が合うな」と思ったら“とりあえず”結婚してみる。想像しているよりもはるかに長い結婚生活の中で、長く付き合ったふたりよりも新たな発見をする回数が多いことは確実だ。何気ない日々の中で「そんな一面もあったんだ」と発見することはとても嬉しいことである。相手のことをもっと好きになる可能性を秘めた“とり婚”(とりあえず結婚)がぐっと魅力的なものに感じるはずだ。

 結婚をすることで経験することのうちもっとも大きな出来事は、おそらく出産だろう。女性という立場に加え、妻・嫁、そして母という役割を担うようになる。著者いわく、出産を経験しなかった女性の後悔はなによりも大きいという。親に孫の顔を見せてあげられないことに罪悪感を抱いたり、出産した同世代の幸せそうな姿に劣等感を抱いた、出産経験の有無は女性にとって非常に大きな問題である。次世代の命を産み育てるためにも、人生で結婚を経験することはかけがえのない意味を持つだろう。出産の瞬間だけでなく、子どもが大きくなるにつれ知ることのすべてが自分の世界を広げるきっかけとなるのだ。

 本書のタイトルにもなっている“とりあえず”という言葉。一見ネガティブなイメージを持つ言葉だが、著者はこれを“重い腰をあげるキーワード”だという。著者が考える“とりあえず”は、迷った時に背中を押してくれる言葉。何事にも慎重になりすぎる今の人々にとって、“とりあえず”なにか行動してみることは、今よりも一歩前に進むきっかけとなる大切な行為だ。加えて、“とりあえず”起こした行動はそれほど深い傷にはならない。たとえそれが結婚だったとしても、最初に述べたとおり離婚は失敗ではなく経験であり、そこからしか得られないことはたくさんある。夫婦・家族問題コンサルタントである著者のところへ訪れる相談者たちも、離婚をした時はひどく悲しみ嘆いているが、数年経たないうちにまた再婚するという。彼女たちは離婚によってたしかに傷つくが、同時に結婚の素晴らしさや楽しさも知っている。だから彼女たちは再婚を望むのだ。

“とりあえず”で自分を成長させられるシーンを見極め、何事もまず行動してみることが、人生を豊かにする大きな一歩となる。結婚もそのひとつだ。相手のことは「いい人だな」と思う程度でいい。生活するうちに環境やものの見方は変化していくのだから、その流れの中で自分が相手と本当に一緒にいられるか考えればいいのである。「いい人そうだし、“とりあえず”結婚してみるか」という“とり婚”の考え方で、結婚をもっと身近で気楽なものと捉えてみてはどうだろうか。

文=ハル

最終更新:8/19(金) 11:00

ダ・ヴィンチニュース

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