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コラーゲンが有効と言えるようになるまでの長い道

JBpress 8/19(金) 6:10配信

 美しい肌や丈夫な骨などの健康効果があると巷で言われている「コラーゲン」に光を当てている。

 「補給して美容と健康効果を高めよう」などと謳う情報と、「『コラーゲンでお肌ぷるぷる』にはなりません!」という情報が混在するが、本当のところはどうなのか。

 前篇(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47589)では、国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部長の石見佳子氏に、コラーゲンや、これを分解したコラーゲンペプチドを摂取することの体への効果について見解を聞いた。「人における有効性の根拠はまだまだ足りない」というのが結論だった。

 ここで注意すべきは、石見氏は「有効性がない」と言っているのでなく、「現時点では有効性の根拠が足りない」と言っている点だ。では、どのような条件になれば「有効性の根拠が足りる」と言えるようになるのか。そして、その条件を満たすようになることはありうるのだろうか。後篇では、食品の機能性の認め方などについて、さらに石見氏に話を聞くことにする。

■ 海外では「科学的根拠あり」は「論文40本」とも

 ――前篇では、コラーゲンペプチドの体への有効性について、「現時点ではエビデンスを見るかぎり、人における有効性の根拠はまだまだ足りないと考えたほうがよい」というお話でした。では、どのような条件を満たせば、「有効性の根拠が十分」と言えるようになるのでしょうか。

 石見 世界の状況から一般的に考えれば、少なくともいくつかの医療機関や研究所などで、同じような有効性や機能性を示す結果が出ることが必要です。

 たとえば、米国の食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)が認可する「ヘルスクレーム(健康強調表示)」という食事と疾病リスク低減の関連性を示すための制度では、同様の結果を示す論文が40本ほど揃ってはじめて科学的な根拠があると言われています。

 また、「メタ解析」という方法で有効性が示された場合も、信頼性は高いものといえます。メタ解析は、独立して行われる複数の臨床研究のデータを、さまざまな条件で重み付けするなどして再解析するものです。その結果、効果があると言える場合は、有効性の評価として上位レベルにあるといえます。

 1件や少数の有効性を示す結果があるだけでは、「エビデンスが十分」と言えるほどの信頼性は得られていないと言えます。

 ――日本には、食品の機能性を表示する制度がありますね。もし、コラーゲンペプチドを豊富に含むような食品で機能性の表示がなされれば、それは信頼してもよいのでしょうか。

 石見 まず、栄養成分の補給のために利用される「栄養機能食品」については、コラーゲンは当てはまりません。コラーゲンは「栄養機能食品」が示すビタミンやミネラルの栄養素ではないですからね。

 2015年から新しく始まった「機能性表示食品」については、コラーゲンペプチドペプチド入りの商品を製造・販売する企業が自主的に届け出をする制度ですので、それをもって有効性や機能性の根拠があるとは言いがたいです。

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最終更新:8/19(金) 6:10

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