ここから本文です

大前研一氏「首相が賢明ならイギリスはEU離脱を撤回」

NEWS ポストセブン 8/20(土) 7:00配信

 イギリスの「EU離脱」国民投票がもたらした世界同時株安ショックは一巡したが、離脱の本格的な手続きはこれからであり、予断を許さない。イギリスの今後について、大前研一氏は意外な展開を予想している。

 * * *
 こんなことを書くと読者の皆さんは驚くかもしれないが、私はイギリスはEUから「離脱しない」可能性が高いと考えている。なぜか?

 残留派の内相から新首相になったテリーザ・メイ氏は「ブレグジットはブレグジットだ」(ブレグジット=Brexit/「Britain」と「Exit」を組み合わせたイギリスのEU離脱を指す造語)として国民投票の結果は覆さないと表明し、「離脱を確実に進めたい」と述べている。

 そして離脱交渉相ポストを新設し、与党・保守党のポリス・ジョンソン前ロンドン市長も外相で閣内に入れた。しかし、国民投票で敗北した残留派のメイ新首相が離脱の複雑な手続きや厳しい交渉の舵取りをしていくのは、前途多難と言わざるを得ない。

 今回の国民投票の結果としてイギリス人が最も驚いているのは、ポンドの暴落だ。EU離脱決定で31年ぶりの安値をつけ、本稿執筆時点でも1ポンド=1ドル30セント台/140円前後という、私が知る限り最も低い水準で推移している。このためイギリスはGDP(国内総生産)でフランスに抜かれてしまい、イギリス人は離脱を選択した影響の大きさを痛感しているのだ。

 その一方で、フランスは大喜びしている。たとえばマニュエル・バルス首相は、次のような外国人や外資に対する優遇策を発表した。

●外国人および外国から帰国するフランス人に対する優遇税制の適用期間を現在の5年から8年に延長する。

●外国企業がフランス国内に拠点を設置する際の手続きを円滑に進められるよう、フランス語以外の言語でも対応できるワンストップ行政サービスを開始する。

●外国から移住してくる子供が学校でそれぞれの母国語で授業を受けられる機会を拡大する。

1/3ページ

最終更新:8/20(土) 7:00

NEWS ポストセブン

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。