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過去の歴史を直視する大切さ 参議院議員 有村治子氏その1

Japan In-depth 8/20(土) 11:01配信

8月15日は71回目の終戦記念日。参議院議員の有村治子氏を迎え、戦争を改めて考える。

有村氏は、戦争というものをこれまでどのように学んできたのか。「学校では、戦争は嫌だということと、ノーモアヒロシマ・ノーモアナガサキ、ほぼそれだけしか学べなかったという印象がある。」と有村氏。戦争の話は、教師たちも触れたがらず、保護者も意見が分かれるので、あまり教えない学校もあるという話も聞かれる。

また、「両親、特に父親からは、『日本のため、国のためを思っていた方々の気持ちを戴した戦後の生き方をしなければならない』と言われていた。」と語り、「勝者の論理で歴史が語られることが多い。語られる時点でバイアスが相当かかっているということに気をつけなければならないと家庭や自分自身で学んだ。」と述べた。

有村氏は、「私たちがどう生きるか、過去をどう直視するかによって、先人が命を紡いできた歴史に光を当てることもできれば、影を落とすこともできる。今に生きる私たちは、現在・未来に強い影響力を持つだけではなくて、過去の歴史の評価にも大変大きな影響力を持って生きていると思う。命の中間走者として命のバトンを託されていると思う。」と話し、現代に生きる世代の責任を強調した。

我が子に対して、どのように歴史を伝えていくかは重要な問題だ。細川氏は、「自分が体験者ではないので、聞いた話を伝えるしかない。メディアでやっているものを、大事だから見ておくように言うなど、断片的なものを繋いでいくことしかできない。」と話した。小学生と中学生の娘を持つ有村氏は、「明治維新の頃からの150~160年の歴史の中で、大戦の意味を考えなければならない。ともすると、先の大戦が終わってから初めて日本が近現代的な国家になったかのような歴史認識が非常に多い。」と有村氏は指摘する。

藩ではなく、国家という思想を持って国を守ろうと、工業を興し、読み書きを学び、欧米諸国の植民地化政策を免れるよう力をつけた日本が、先の大戦に向かったプロセスをきちんと教えなければならないという考えを示した。

また、有村氏は「今の価値観だけで、当時の歴史を評価してはいけない。」とも述べた。例えば、100年前に飢饉があり、母親が産んだばかりの嬰児の首を絞めて殺している絵が残されている。今の価値観で言えば新生児に対する虐待であり、殺人だ。しかし、食べるものがなく、既に生きている子供にも食べさせるものもない。避妊もできず、検診もなかっただろう。その母親の気持ちを、恵まれた環境にいる私たちの価値観で判断することはできない。

戦争では、戦地に行けば、自分が殺さなければ、相手に殺されるという極限状態だが、戦後の一部の時代には、殺人犯とレッテルを張られた人がいる。「『自分が同じような状況に置かれたらどうしただろうか』ということを常に考えて、歴史に謙虚にありたいと思うのであれば、できるだけ丁寧にその時代背景や戦況を辿っていかなければ、歴史に対して不遜だなと思う。」と有村氏は語った。

これから憲法改正の議論が本格化するかもしれない。天皇陛下がお気持ちを表明され、大きな時代の変化が訪れようとしている。細川氏は、「時代を作っていく子供たちを育てているお母さんの立場からの考えが生かされる政治の活動ができると思うので、期待している。」と有村氏にエールを送った。

(8月20日放送のその2に続く。全2回。この記事は、ラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2016年8月13日放送 の要約です)

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細川珠生(政治ジャーナリスト)/ Japan In-depth 編集部(Aya)

最終更新:8/20(土) 11:01

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