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夏バテにも効く!栄養豊富なトマトが持つ11の御利益

@DIME 8/20(土) 10:26配信

 何かとスタミナ切れになる夏場の食べ物としてウナギや焼肉もよいが、旬の素材としてはトマトも栄養豊富で疲労回復に繋がる食材だ。そして驚くべきことに先頃、はるか地球を離れて火星や月でも育つ“火星トマト”が誕生したのだ。

■死の星でも育つ!? “火星トマト”

 一昨年、NASAは2030年までに有人火星探査の実現を目指す計画を発表し、さらに昨年は宇宙開発企業「スペースX」を率いるイーロン・マスク氏が、2024年に火星への有人飛行を行うと言及。昨今、火星は我々にとってグッと身近な存在になった感もある。

 現実味を増しつつある火星旅行、そして火星移住だがそこで問題になるのは、広い意味でのエネルギー問題のひとつである食糧問題だ。もし火星で食糧が生産できれば“旅支度”がきわめて軽減できることになる。そこで、オランダ・ヴァーヘニンゲン大学の研究チームは、火星と月の土壌を再現した鉢植えの中で野菜類を栽培する実験を続けている。

 同研究チームから先頃発表された報告によれば、トマトは火星でも月でもじゅうぶんに育ち安心して食べられるということだ。火星や月の土壌は鉛、砒素、銅などの鉄分の含有度が高く、農作物の栽培には適していないのは明らかだ。しかしトマトをはじめ、エンドウ豆、ライ麦、ダイコンはこのシビアな土壌にあっても育ち、かつ食べても人体に悪影響がないことがわかったのだ。

「我々が行なったトマト、エンドウ豆、ライ麦、ダイコンの成長についての分析はとても見込みのあるものです」と研究を主導したウィーガー・ヴァーメリンク氏は語る。栽培は成功したものの育ち方はそれぞれで、この4つのなかではダイコンはあまり大きく成長しないということだ。また、地球上で行なった栽培であるため重力が及ぼす影響については未知数である。

 技術的な課題はまだ残っているものの将来、火星でトマトなどが栽培できているとすれば火星旅行や移住のハードルも低くなるだろう。研究チームは次に同じ土壌を使ってサヤインゲン、ハナダイコン、ホウレンソウ、ジャガイモの栽培を試みるということだ。また生育した作物に含まれるビタミンや、フラボノイド、アルカロイドを詳しく分析する予定だ。人類が宇宙に進出する時代を迎えてもトマトは主要な食べ物のひとつとして盛んに生産、消費される未来が垣間見え、トマト好きにはうれしい話題だろう。

■トマトが持つ11の御利益

 火星というシビアな環境でもたくましく育ち、栄養豊富なトマトはまさに今を生き抜くためのサバイバルフードだ。科学系情報サイト「Live Science」によれば、トマトが健康に及ぼす好ましい影響は11にものぼるという。

●心臓の健康
 トマトに含まれる成分であるリコペン(lycopene)だが、2011年の研究では多くの研究者がリコペンの摂取が心臓疾患のリスクを下げるものであると主張している。

●強力な抗酸化作用
 トマトに含まれる豊富なビタミン類と、「ファイトニュートリエント」と呼ばれる植物性栄養素には、優れた抗酸化作用がある。同じくリコペンもまたがんの発生を促進する分子の「フリーラジカル」状態を抑制する働きがあるといわれている。

●骨の健康
 再びリコペンの働きになるが、2009年の研究で血液中のリコペンのレベルが高い者は骨が強く、骨粗しょう症になりにくいことが指摘されている。

●目の健康
 トマトには目の健康に有益なビタミンAが多く含まれている。加えてビタミンAの吸収を促すベータカロチンも豊富なので、ビタミンAの効能を倍加する。

●消化器官の健康
 食物繊維が多く含まれるトマトは、胃腸の働きを整え消化吸収を助ける。また食物繊維の多い食事は痔疾や憩室炎(けいしつえん)のリスクを低減させるということだ。

●皮膚の健康
 トマトにふんだんに含まれているビタミンCとビタミンAは皮膚の健康に大きく貢献する。ビタミンCはコラーゲンの生成を促し、ビタミンAは肌のアンチエイジング効果を及ぼす。また前出のベータカロチンは日焼けに強い肌をつくることが2007年の研究により証明されている。

●がん予防
 1999年の研究でトマトに含まれるリコペンがあらゆる種類のがんのリスクを下げることが報告されている。特に前立腺がん、肺がん、胃がんに対する予防効果が高いということだ。

●脳卒中予防
 同じくトマトに含まれるリコペンが、脳卒中のリスクを低めるということだ。2012年に発表された研究では中年男性1000人以上を12年間にわたって調査し、血中のリコペン濃度が高い男性は平均よりも脳卒中のリスクが55%低くなることを指摘している。また同じく、くも膜下出血などの脳動脈瘤破裂のリスクが59%低減するということだ。

●認知機能の維持
 トマトに含まれるベータカロチンが認知機能の低下を緩和する効果があるということだ。ただし一時的にベータカロチンを多く摂取しても効果は薄く、やはり日頃から日常的にトマトなどを摂取したことによる長期的な食習慣による効能であるという。

●ぜんそくの予防
 ここでもやはりリコペンが重要な役割を果たしており、ぜんそくの症状を緩和するということだ。2000年の研究によれば、1週間毎日規定量のリコピンを摂取することで、運動誘発性喘息(Exercise-Induced Asthma)患者の55%が症状を改善させたということだ。

●神経、筋肉、細胞の健康
 トマトに含まれているカリウムが、神経と筋肉の“接続状況”を良好に保つという。またカリウムは心拍数を整え、細胞に栄養を供給し、老廃物を積極的に排出する働きもあるということだ。

※注意点
 さまざまな効能があるトマトだが、3つばかり注意点もある。1つめはよく洗い、ヘタの青い部分は取り除くことだ。トマトの表面には防虫剤などの農薬が散布されていることが多いので、そのまま食べずに必ず洗わなければならない。2つめは食べ過ぎに注意することで、適量の摂取であればきわめて健康的なリコペンだが、過剰摂取は消化器官にダメージを与え下痢や吐き気、消化不良、むくみを発症する可能性を増すものになる。3つめは高カリウム血症の症状を持つ人は、トマトなどを食べることで体内のカリウムが過剰になり健康を害する可能性があるということだ。これらの注意点に留意してトマトの効能を楽しみたい。

■血を流す!? ウニのような新種のトマト

 トマトの話題ということで、今年5月に新種のトマトが登録されて話題を呼んでいる。トマトというメジャーな分野で今になって新種が発見されるというのも珍しいことだ。しかしそれもそのはず、オーストラリアで“発見”されたこのトマト「Solanum ossicruentum」は、見た目がとてもトマトには見えない代物だったのだ。

ブッシュトマト(Bush Tomato)と呼ばれる野生のトマトであるこのSolanum ossicruentumだが、その外見はまるでウニのように長いトゲに覆われていて確かに誰もトマトだとは思えないだろう。なぜこのようなトゲに覆われているのか? それは動物の体毛に引っかかるためであるという。動物に“くっついて”運ばれることで繁殖範囲を拡大しようという戦略を持っていると考えられているのだ。

 これもまたトマトのしたたかさ物語っているが、Solanum ossicruentumの場合、さらに驚くべきことがあった。このトゲだらけの外皮をまさにウニを割るようにして剥き、中に入っている実を取り出して刃物でカットしてみると、最初は薄いピンク色だった果肉の部分がたちまち真っ赤に熟し、血の色のような果汁を滲ませるという。そのさまはまるで血を流しているようで「出血するトマト」として話題になっている。

 この地に暮らしていたネイティブには時に食用にされていたこともあるというこのSolanum ossicruentumだが、現在のトマトを食べている我々にはそのままではとても食べられるものではないという。勇気ある研究者が食べてみたところ、おそろしく塩辛かったということだ。

 しかしながらオーストラリアの砂漠地帯でもたくましく生きているトマトのたくましい生命力を見れば、火星で栽培する筆頭候補になっているのもうなずける。食べ過ぎには注意しつつも、このトマトのサバイバル能力にあやからない手はないだろう。

文/仲田しんじ

@DIME編集部

最終更新:8/20(土) 10:26

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