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petit miladyとゆいかおりのCD売り上げに感じる声優音楽ビジネスの難しさ…初見に厳しかった(!?)「Pick-up Voice」

おたぽる 8/20(土) 21:00配信

――昨今の声優人気に伴い、気がつけば声優専門誌も定期・不定期を合わせて10誌以上が刊行されている。そんな“声優誌 群雄割拠”の時代にあって、各誌はどのような記事・企画をとりあげているのだろうか? 主要な声優誌を中心に、目玉記事や気になる企画などを紹介しつつ、各誌の特徴を分析していく――

■「Pick-up Voice」2016年9月号
出版社…音楽専科社
発売日…7月26日(毎月26日発売)
価格……1139円+税
創刊……2007年

「Pick-up Voice」9月号の表紙&巻頭特集は、6月4日と5日に開催された「キラフェス2016」(Kiramune Music Festival 2016)。同誌では1日目(4日)のライブレポートを、メンバーの感想や写真とともに24ページにわたって紹介している。

 ちなみに、1日目の公演のみ当日券が発売されたようだが、そのお値段は税込みで10,000円也。高いと感じる人もいるかもしれないが、同ライブはアンコールを含めて計55曲、5時間超に及ぶロングステージだ。

 ライブのチケット価格なんてものはアーティストや会場によってピンキリだが、ざっくりと計算して2時間のステージで5,000~7,000円程度。そう考えれば、当日券ですらお得価格と言えるのかもしれない。

 一方、裏表紙&巻末特集はpetit miladyのふたり(悠木碧、竹達彩奈)。7月27日にリリースした3rdアルバム『CALENDAR GIRL』に合わせての登場で、特集内容もアルバムを掘り下げたものとなっている。

 今作のコンセプトは「全曲仮想タイアップ」。仮想都市プチパリ(冠ラジオ番組『碧と彩奈のラ・プチミレディオ』にて、彼女たちが暮らしている街)でのタイアップ曲を収録した──という設定だ。さらに1月から12月までの各月のシーンに合わせた12曲となっていて、たとえば4月曲「青春は食べ物です」は「プチパリ三大リア充フェスティバル“春のパン祭り”テーマ曲」、12月曲「聖シルヴェストルのテーブル」は「プチテレビ開局80周年記念ドラマ『101回目のクリスマス』主題歌」といった具合だ。

 自身のラジオとも連携している凝った設定でファンには嬉しい1枚だが、オリコン週間ランキングでは初週14位というビミョーな結果に……。これを声優バブル崩壊の前兆と見るか、はたまた人気の移り変わりが激しい声優業界ならではと見るかは、判断に苦しむところだ。

 同じく女性声優による2人組ユニットのゆいかおり(小倉唯、石原夏織)は、8月10日にNEWシングル『Promise You!!』をリリース。個人的に気になったのは、彼女たちのインタビュー記事が上級者向けだったことだ。記事はインタビュアーの質問から始まるが、その第一声は「“追っかけ”の入る曲だと、後から録る方が歌いやすいとかあります?」である。

 この質問を補足すると、表題曲『Promise You!!』は、サビ部分に追っかけ(輪唱っぽいやつです)があり、インタビュアーはこの追っかけ部分のレコーディングについて質問しているわけだ。しかし正直なところ、初見ではこの質問の意味がさっぱり分からなかった。読者に対し、もう少し丁寧な言い回しを意識してもいいのではと思ったが、同曲は7月にMVが公開されているし「ファンなら分かるよね?」ということだろうか。「Pick-up Voice」、恐るべし……。

 ちなみに、ゆいかおりの『Promise You!!』はオリコン週間ランキングで初登場13位。推定売上枚数6706枚とのことで、やはり声優の音楽ビジネスは難しいのだろうか。いや、単純に音楽業界の円盤そのものが、もはや売れなくなっているだけなのかもしれないが。
(文/神楽坂隆)

最終更新:8/20(土) 21:00

おたぽる