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リオ五輪女子サッカー決勝に見る。なでしこ「4年後のVロード」

webスポルティーバ 8/21(日) 19:20配信

 リオデジャネイロオリンピックで女子サッカー決勝が行なわれ、ドイツがスウェーデンを2-1で下して初の金メダルを獲得した。

佐々木繭をはじめ、なでしこジャパンも確実に成長している

 女子サッカーにおいて最高峰とされるのは、このオリンピックの舞台。各国、ここを集大成としてチームを作り上げてくる。前回大会で銀メダルのなでしこジャパンは出場が叶わなかったが、リオでは世界中か集結した強豪がしのぎを削り、勢力図は新たに書き換えられた。

 ここから東京までの4年で、さらなるレベルアップがなされるだろうが、先にチーム作りをスタートさせた日本にとっても、取り組むべき方向性を感じ取ることができる戦いが数多くあった。

 ベスト4に残ったのはドイツ、スウェーデン、カナダ、そして開催国のブラジル。ベスト4の常連ともいえるアメリカが姿を消していることも驚きだ。金メダルに輝いたドイツは、女子ワールドカップで史上初の2連覇(2003年、2007年)を成し遂げているものの、オリンピックは初制覇。

 フィジカル強化された選手揃いであるのは当然のこと、攻守において最もバランスが取れているチームだった。決勝では、スウェーデンの守備の前に苦しめられたが、後半3分に先制弾を放つ。右からのパスを受けたマロジャンが完璧にボールをコントロールすると、DFを寄せずに一気に右足を振り抜いた。常に人に対してプレッシングをかけていたスウェーデンDF陣が初めて与えた”隙”を見逃さないのもドイツの強さだ。

 オウンゴールを引き寄せたのもマロジャン。いい位置で得たFKで、マロジャンの蹴り出した球は左ポストを強烈に直撃すると、反応したDFのクリアボールがそのままゴールに吸い込まれた。その後1点を返されるも、2-1で悲願のオリンピックチャンピオンとなった。

 身長で言えば、両者ともに引けは取らない。が、ドイツのパワーはコンタクトプレーの場面で際立つ。そして、そこから繰り出されるパスのスピードと重さは、ドイツの攻撃を底辺から支えていた。日本がそのままドイツのようなスタイルを用いることはできないが、こうした相手の動きをブレさせる体の使い方を習得することは、日本にとって最重要課題だ。

 また、若手育成が順調なドイツは、今大会でも25歳以下の選手が多く、世代融合がスムーズに行なわれている。次なる代表でもこの強さに陰りはないだろう。

 前回大会に引き続き、3位に入ったカナダはスター選手が揃っているわけではないが、シンプルなスタイルを着実に、最短で実践することができるチームだ。3位決定戦ではブラジルを相手に真っ向勝負を挑み、先手必勝を実行した。ここ数年は、2大会連続でオリンピックの銅メダルに値する成長を続けているが、ここからの方向性が難しいことも事実。指揮官の手腕が問われる4年になりそうだ。

 サッカー王国である地元観客から猛烈な後押しを受けていたのが開催国のブラジルだ。ブラジル女子サッカーの顔であるマルタを擁し、初の世界タイトルを視野に入れていた。グループリーグでは持ち前の攻撃力が爆発。8ゴールを叩き出し、決勝トーナメントへ上がってきたが、その攻撃力も勝ち上がってきた強豪たちの前に結果を出せず、無念の4位に沈んだ。

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最終更新:8/21(日) 19:20

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