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【大宮】江坂任と清水慎太郎が育む絆――強い信頼が劇的な勝ち越し弾を生んだ

SOCCER DIGEST Web 8/21(日) 15:52配信

「キクさんにも『絶対にチャンスはある』と言われていた」(江坂)

[J1・第2ステージ9節]大宮 2-1 仙台 8月20日/NACK
 
 まさに以心伝心の一撃だった。1-1で迎えた試合終了間際の89分、清水慎太郎のアーリークロスは見事な軌道を描いてゴール前へ。走り込んでいた江坂任が右足で合わせると、ボールはゴールネットを揺らし、ホームチームサポーターの歓声が響いた。
 
 年間勝点36で並んでいた両者の戦いは、キックオフ直後から大宮ペースだった。ウイルソンとハモン・ロペスの強力2トップを擁する相手に対して、「ボールポゼッションが最大の守備」(渋谷洋樹監督)の言葉を忠実に実行する。
 
 守備も4-4-2のラインをコンパクトに保ちつつ、連動して前線からアタックする。たとえ自陣深くまでボールを運ばれたとしても冷静に対処。むやみにクリアをしなかった。そうして丁寧にボールをつないで、ジリジリと押し込む。プラン通り、と言って過言ではないだろう。
 
 そんななかで大宮が先制する。34分、GK塩田仁史のスローイングを右サイドの江坂を経由して家長昭博へ。食い付いてきた仙台の左SB藤村慶太を制すると、金澤慎、横谷繁とボールが渡って、広大なスペースへ加速していた江坂へとスルーパスが通った。
 
 ファーストタッチでスピードを殺さぬままペナルティエリアへと侵入し、折り返した。少しズレたが、D・ムルジャの足もとにボールは入り、勝負したところを大岩一貴に倒された。PK獲得。それを家長が冷静に流し込んだ。
 
 その後も多くの時間帯で大宮が主導権を握ったが、76分に仙台の三田啓貴のスーパーゴールによって同点に追い付かれてしまう。すると直後の77分には、家長の左肘が茂木駿佑の顔面を捉えたとして一発退場。それまでの試合内容が一変するような展開になってしまった。
 
 引き分けで良しとするのか、あくまでも勝利を目指すのか。ピッチ内では意識の差が生まれていたはず。それでも、ヒーローのひとりである江坂は「サポーターは最後まで諦めずに応援してくれているし、キクさん(菊地光将)にも『絶対にチャンスはある』と言われていた」と前だけを向いていた。
 
 数的不利となった1分後、もうひとりのヒーローとなる清水慎太郎がドラガン・ムルジャに代わってピッチに足を踏み入れた。そして、81分に劇的な勝ち越しシーンを作り出す、最後のピースとなるマテウスが投入される。役者は揃った。

【大宮 2-1 仙台PHOTO】10人の大宮が江坂の決勝ゴールで仙台に勝利!

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最終更新:8/21(日) 17:00

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