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清武弘嗣、鮮烈デビュー。 スペイン人も「オー」と驚く粋なプレー

webスポルティーバ 8/22(月) 13:27配信

「チノ(中国人)じゃねえよ。ハポ(日本人)だ」

 前列に座っていた若いサポーターが振り返って叫んだ。

【写真】セビージャ入団時の清武弘嗣選手。今季はスペイン人を「オー」と驚かせられるか?

 サンチェス・ピスファンで行なわれた2016~17シーズンの開幕戦、セビージャ対エスパニョールの一戦は、合計10得点が飛び交う乱打戦となった。

 記者席の横に座っていた中年のセビージャサポーターは、清武にボールが回るたびに「うまいじゃねえか、中国人」と大声をあげていた。彼に悪意があったわけではないはずだ。日本人が外国人を見れば国籍に関係なく「ハロー」と声をかけてしまうように、東洋人イコール中国人だと思っているスペイン人も少なくない。

 だが、自分の愛するクラブの選手の国籍を知らないことはただの無知ではすまされない。だからこそ、その中年サポーターの前列に座った若いサポーターは、何度目かの「チノ」という言葉に反応し、冒頭の言葉をぶつけて間違いを訂正させたのだ。ともかく、清武弘嗣のプレーはスペイン人の心を引きつけた。

 6対4と勝利したこの試合、清武はリーガに渡った日本人初となる開幕戦1得点1アシストという目に見える結果を残しただけではなかった。

 落ち着いたパスさばきで味方につなげる展開力や、79分に見せたヒールで味方につないだプレーのようにしっかりとした技術をもとにした粋なプレーを見せた。そのたびにスタンドから「オー」という驚嘆の声を引き出し、サッカーに関して目の肥えたスペイン人を唸らせた。

 指揮官ホルヘ・サンパオリも、試合後の記者会見で「清武は信じられないほどすばらしい試合をしてくれた。今日の試合のように多くのすばらしいプレーがあった時、一つのミスのことを覚えている者などいない。今日のセビージャですばらしいプレーをした選手の1人だ」と、背番号14番に高い評価を与えていた。

 だからミックスゾーンでは、手応えを感じた清武の姿が見られると思っていた。だが、この試合で日本代表MFの印象に残ったのは、得点を決めたシーンではなく、チームの逆転弾を演出したCKからのアシストでもなかった。サンパオリが「誰も覚えていない」と言った、チームが喫した4失点目。自分のミスから奪われた失点のシーンが頭の中に一番強烈に残っており、出てくるのは反省の弁ばかりだ。

「得点、アシストを決めたことより、失点に絡んだことが全然残っていますね。やっぱ6-3と6-4ではちょっと……。もう1点取られたら、相手に(勢いに)乗られる感じがあったし。だから本当に申し訳なかった」

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最終更新:8/22(月) 14:45

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