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15分だけのシンデレラーー欅坂46、寺嶋由芙、Negiccoら10組『TIF』出演イラストで振り返る

リアルサウンド 8/22(月) 17:00配信

<限られた時間に輝きの全てを賭ける、女の子たちの祝祭>

 今年初の3日間開催となったTokyo Idol Festival(以下TIF)、全国から集結した総勢301組のアイドル達が朝から晩まで繰り広げるお祭り、あっちを向いても美少女・こっちを向いても美少女という夢のような時間は、本連載タイトル通りの、美女を浴びる日々でした。

 グループの出演時間は15~20分(長くても30分)という短さで、たった5分というグループもいます。その限られた時間に全てを賭ける女の子たちの命の輝きは、照りつける真夏の日差しに朦朧としあの世に飛んで行きそうになる私の意識を、現世に繋ぎ止めてくれました。

■欅坂46(8/6 SMILE GARDEN・HOT STAGE、8/7 SHIP STAGE、SMILE GARDEN)

 横に並んだ時に全員のスカートのラインが一直線になるほど完璧に揃った衣装に身を包み、笑顔を消して、ダイナミックな動きのタイミングをぴっちり揃えて踊る「サイレントマジョリティー」。彼女達の瞳の輝きと額の汗によって、目の前の完全にコントロールされた集団芸術を、お人形ではなく確かに生身の女の子達が表現しているのだということが伝わった時、鳥肌が止まりませんでした。「サイレントマジョリティー」と対照的に、笑ったり怒ったりと表情豊かな「手を繋いで帰ろうか」では、「全方向に綺麗な女の子だけしかいない集団」という少女漫画の中にしか存在しない幻想の世界が、いま目の前に三次元で存在している…! 私はいつの間にか涙していました。

※ボブのイメージが強かった平手友梨奈さんの、ポニーテールや編み込みなどの髪型の変化を楽しめてより一層好きになりました。実際に目の前にすると、スタイルの良さが本当に人間離れしています。

■寺嶋由芙(8/6 SKY STAGE)

 誰かが飛ばしたシャボン玉が舞う青空を背景に歌い踊るゆっふぃーの姿は、ベスト・テンや夜のヒットスタジオなどの演出のようで、自己紹介でお馴染みの「古き良き時代から来た」アイドルそのものでした。白いセーラーカラーのブラウスもレトロですが、ゆっふぃーのスタイルの良さで今時のオシャレなマリンスタイルになっています。

 最後の「まだまだ」の曲中、「暑いから少しでも涼しくなるようにと思って、いいものを用意したんですよ!」と、肩にかけたトートバッグの中から出した水風船を投げてくれましたが、歌いながらでは難しかったようで、ワタワタしていた様子がとても可愛らしかったです。

■Negicco(8/7 HOT STAGE)

 4年前のTIFで、Negiccoが今年と同じZeppDivercityのメインステージを飾った時に、ぽんちゃが「TIFの一番大きいステージに立たせていただいて…」と感極まって涙し、もらい泣きしてしまった事を思い出しましたが、今や3人は堂々たる風格で、その音楽と佇まいにはメインステージが相応しいと感じさせました。

 Naoちゃんが「T・I・F!(ティーアイエフ!)」というコール&レスポンスにハマっていたようでしたが、お客さんの声が小さかったため「皆さん、TIFってわかって来てるんですよね?」と言ってやりなおさせるという、ほのぼのしたやり取りのMCもありました。

■志田サマー新井サマー(8/5 SKY STAGE)

 KARAのカバー曲「GO!GO!サマー」を初披露。新井さんの黒髪と、志田さんの茶色の髪が太陽の下で輝き、どの瞬間を切り取っても絵になる姿でした。2人がただそこに立っているだけで、ステージ上に向日葵の花が咲いたかのような華やかさでした。

■ノンシュガー(8/5 SKY STAGE)

ピンク担当の奈良怜那さん:猫を思わせる可愛らしいお顔でした。

 小さな頃からスマホを使っている世代の女の子たちが、「スマホ買って!」と延々とお母さんにおねだりしている曲が印象的で(曲名もそのまま「スマホ買って」)、一度聞いてからサビのフレーズがずっと耳から離れません。3年前までガラケーを持っていた私には「ガラケー思い出いっぱい少し寂しいよ…」という歌詞の切なさが沁みました。お菓子の国のメイド服のような衣装で、布の表面積が多く夏の野外では少々暑そうですが、スカイブルーとパステルイエローに白いソックスという色は涼しげでした。

■sora tob sakana(8/6 SKY STAGE、8/7 FESTIVAL STAGE)

 曲の爽快さが、SKY STAGEの雲一つない青空を背景にしたシチュエーションにぴったり合っていました。全身ピュアホワイトの幻想的な衣装が空の色に映えて、そのまま飛んで行ってしまいそうでした。FESTIVAL STAGEでのライブ中にアゲハ蝶が飛んできて、オサカナちゃん達に惹き寄せられて一緒に踊っていった小さな奇跡に、Carpentersの「Close to you」の<鳥たちもあなたの近くに居たくて集まってくる>という歌詞を思い出しました。

※神崎風花さん:笑顔の時の何もかも吹き飛ばす明るさと、真顔の時の凛々しさのギャップがすごいです。

■RYUTist(8/7 FESTIVAL STAGE、DREAM STAGE)

 新潟の素朴な女の子たちという印象だったのに、とても洗練され綺麗な女性に成長していて、女の子の成長スピードに愕然としました。ネルシャツ風チェックの衣装と、パステルカラーのギンガムチェック衣装の二種類が見られて嬉しかったです。

 12分という短い時間に曲をぎゅうぎゅうに詰め込んでノンストップで歌い踊る姿が圧巻でしたが、MCでは全員が新潟のゆるキャラを紹介していて、炎天下でダラダラと汗をかきながらゆるキャラの紹介を聞くという異様な状況に根性を試されつつ、限られた時間でも地元をアピールするこのグループの真摯な態度を感じました。

※宇野友恵さん:顔いっぱいに笑う底抜けに明るい表情もあれば、時にドキッとするほど大人っぽい表情も見られ、表情の表現力がとても豊かです。

■アイリス(8/7 SKY STAGE)

 このSKY STAGEを最後に解散という時なのに、2人のカラッとした明るさのお陰で湿っぽくならず、夏の青空の下でモヒートでも飲みたくなるような甘いファンクを聴かせてくれました。お花でいっぱいのビビッドなオレンジの衣装が二人の濃い顔立ちに似合っていて、仙台のグループと知らなかったら、南国生まれの女の子たちだと思ってしまいそうです。明るくピースフルな「Love Love Together」を歌い終えた後、ファンの方から花束が手渡され、衣装と一体化して二人がお花に包まれたような美しいラストでした。

■フィロソフィーのダンス(8/6 FESTIVAL STAGE、8/7 DOLL FACTORY)

 ビジュアルが4人共バラバラで、初見でもすぐ四者四様の個性を憶えることができます。とにかく歌が超絶上手いという安定感!圧倒的な歌唱力ですが暑苦しい主張はなく、楽曲に寄り添った歌声で聴いていてとても心地良いです。

※日向ハルさん:とても遠くを見ているような目が印象的で、彼女には目の前の風景よりももっと大きな世界が見えているのかもしれません。燃えるような赤い髪色が、その歌声の迫力にぴったりでした。

■ベッド・イン(8/5 DOLLFACTORY ZipperステージSPINNSファッションショー&トークショー、HOT STAGE)

 ベッド・インが出ているとなぜかとても安心します!あれだけテンポ良くスラスラとバブル用語と下ネタが出てくるのは相当な頭の回転の速さです。ファッションショーでは未成年のアイドルの子達と一緒だったためか下ネタは若干控えめでしたが、トークショーでベッド・インが新井ひとみさんと一ノ瀬みかさんにジュリアナ扇子を持たせた時、新井さんが戸惑いの表情で「いい匂いが…大人の匂いがします」と言った直後、一ノ瀬さんが扇子の羽根に顔を埋めて匂いを嗅いで確かめるという、2人の未成年アイドルの対照的な反応を見る事ができました。

 下ネタ全開トークでお腹が痛くなるほど笑わせた後に、ライブ(HOT STAGEの「IDOL CLUB NIGHT」)ではZeppの大会場にぴったりの迫力のパフォーマンスで魅せてくれるという、昼の顔と夜の顔のような強烈なギャップのある女性はとっても魅力的です。

松村早希子

最終更新:8/22(月) 17:00

リアルサウンド