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「ごっつぁんゴール」と「スーパーゴール」 得点を重ねる選手に必要な条件とは――岩政大樹が書き下ろす「現役目線」

BEST TIMES 8/23(火) 12:00配信

元日本代表でファジアーノ岡山に所属する岩政大樹の書き下ろし。現役選手ならでは目線で描くサッカーの常識、非常識。「ごっつぁんゴール」の理由ーー。

■100回狙って1回あるかないか

  先月の7月31日、J2第26節ギラヴァンツ北九州との一戦で僕は決勝点を取ることができました。フリーキックに豊川選手と赤嶺選手が飛び込んだ「こぼれ球」を押し込んだだけの、まさに“ごっつぁんゴール”でしたが、チームに勝ち点3をもたらす貴重なゴールとなりました。

 その1週間前、浦和レッズの李忠成選手が鹿島アントラーズとの一戦で同じようにこぼれ球を押し込み、決勝点を決めました。そのとき、「100回狙って1回あるかないか、を狙ってきた結果」というような話をヒーローインタビューでしていましたが、こうしたゴールは、コンスタントに得点を決めるためにとても大事なものです。

 今回は、この「ゴールの形」と「ゴール数」について迫ってみます。

 小さい頃、“キング”カズ(三浦知良)選手に憧れるとともに、その横で(今はテレビで大活躍されている)武田修宏さんがいつも“ごっつぁんゴール”を決めていて、どうしていつもそうやって点を取り続けられるのか不思議に思っていました。

 いつの時代も、毎年のように得点ランキングに名を連ねる選手は、「なぜかそこにいる」という表現で語られる、簡単に見えるようなゴールが多い印象がありますが、実はそこに、プロの世界でゴールをコンスタントに取り続ける秘訣があるのです。

■チャンスは突然やってくる

  僕たち選手は当然ながら、毎日のようにサッカーをしています。試合がない日もチームメイトと汗水流して練習に励んでいます。サッカーを辞める日が来るまで、自分の目指す選手像を描きながら日々取り組んでいきます。

 その中で僕たちがいつまでも直面する不変の課題が、サッカーは「ゴールが生まれにくい」スポーツだということです。
 思うようにはなかなか物事が進んでくれません。
 その分、ゴールの価値はものすごく高く、特にプロの世界では、一つのゴールで人生が変わることも少なくありません。
 しかし、その一つのゴールが生まれるまでにはたくさんの無駄と思われるような動きを地道に繰り返さなくてはいけません。李選手が言うようにそれは100回に1回かもしれませんが、一つの大きな感動を味わうために、それまでに何倍もの“無駄”を無駄と思わず繰り返すのです。

 サッカーは流れるスポーツなので、いちいち「チャンスだ」と気持ちを入れ直すわけにはいきません。
 チャンスは突然やってきます。
 そのときに体が反応するのは、自分が取り組んできた日常です。つまり、「やるときはやる」ではコンスタントな結果は得られません。ごっつぁんゴールを決めるためには、毎日練習から、いつも可能性を信じてこぼれ球につめ続ける習慣を身につけておかなくてはいけません。

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最終更新:10/19(水) 21:00

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(ベストタイムズ)。ちょっとでも皆さんの感
情を揺さぶれたらいいな、と思います。