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世界1,409人のCEOに調査、今求められリーダーシップとは

Forbes JAPAN 8/23(火) 15:00配信

地政学的なリスクや市場の不安定化により、かつてないほど経営が難しくなっている。そうした時代に、社長が取るべき道とは。世界的コンサルティングファーム「PwC(プライスウォーターハウスクーパース)」の協力のもと、CEOに必要な思考や資質や今求められリーダーシップについて紐解いていく。

[前編はこちら]世界1,409人のCEOに調査、日本の社長が取るべき道とは

今年で19回目となる「世界CEO意識調査」では、日本のCEO126人を含む世界83カ国から1,409人のCEOにインタビューを実施(15年9月28日~12月28日)。彼らの回答から、今後の世界経済の見通しや、今後成長する上で重要だと考えるマーケット、特に重視しているステークホルダーなどが見えてくるはずだ。

4. ステークホルダーとの対話

■課題は「データ分析」と「コミュニケーション」にあり

デジタル化が進む世界にあって、テクノロジーの活用は各企業にとって至上命題だ。CEOたちがステークホルダーとの関係で最も重要だと考えるテクノロジーは何か。世界と日本のいずれも、上位3つに「研究開発・イノベーション」「データアナリティクス」「顧客取引情報管理システム」を挙げている。

ところが、日本のCEOが「研究開発・イノベーション」を最も効果的だと考えているのに対し、世界のCEOは「データアナリティクス」や「顧客取引情報管理システム」の方を重視していることがわかった。

また、「ソーシャルメディアを使ったコミュニケーションとエンゲージメント」の面でも世界と日本のCEOに開きがあった。このように、データ分析やコミュニケーションの面で改善の余地がありそうだ。

「全 ての産業に見られる大きな傾向として、企業のあらゆる局面を及ぼしているという事実がある。それはこれまで手動で行われてきたプロセスにテクノロジー を適用した場合の業務の効率性かもしれない。またはマーケティングやリスト管理、製品の創出、アイデアの評価に役立つビッグテータの分析によるインテリ ジェンスの強化かもしれない。それが何であれ、テクノロジーの業界を問わず企業の組織体制や経営方法を根本的に変える。この業界も例外ではない」(ブライアン・モイニハン/バンク・オブ・アメリカCEO)

■「テクノロジーの幅広い活用」が生き残るカギ

米自動車会社フォードのマーク・フィールズCEO(55、メイン写真)は他社の過ちから貪欲に学ぼうとしている。その一例がノキアだ。

「確かに、ノキアはコア事業にフォーカスしていました。新製品では、バッテリーの容量が増え、新しい機能が付いたものです」。ところが、「ユーザーエクスペリエンス(消費者の利用体験)」を最大化するテクノロジーに力を入れたアップルやグーグルを前に、ノキアは敗れ去った。

フィールズは同じ轍を踏まないよう、データ科学者を雇ったほか、シリコンバレーに支社を開くなど、テクノロジーを幅広い視点で捉えている。また、従業員のクルマからもデータを集めている。それをサービスに生かすことで、人々の生活もよりよくできるとフィールズは考えているのだ。

■「広告塔」になって消費者との距離を縮める女性社長

今年の1月、インド最大の英字紙「タイムズ・オブ・インディア」に掲載されたある広告がインドで大きな話題を呼んだ。テレビ製造会社「Vu Televisions(ビュー・テレビジョン)」の創業者でCEOのデヴィータ・サラフ(34)が、自ら新製品の広告に登場したのだ。

「物は試し、と思ったのです。それに、私は誰よりもビューのことを真剣に考えていますから」と、サラフは振り返る。反響は大きく、ソーシャルメディア上では「勇敢な判断」と評価された。サラフは、将来的にも同社の広告に出ることを示唆している。「今日のCEOは、オープンで、愛想がよくなくてはいけません」

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最終更新:8/23(火) 15:00

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北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。