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細胞内で何が?年をとると夏バテしやすくなるワケ

JBpress 8/23(火) 6:00配信

 「若い頃はこんなにバテなかったのに・・・」

 食欲が失せ、体がだるく、階段を上る足が鉛のように重い。連日の暑さの中で夏バテに苦しんでいる人は多いのではないだろうか。

 若い頃よりも夏バテに苦しめられるようになったのはなぜか。地球温暖化のせいで以前より気温が高くなっていることも原因の1つかもしれない。だが、年をとって自分自身の体が弱くなっている可能性もある。

■ 若い頃のように疲労が回復しない理由

 そもそもなぜ疲れが蓄積されてバテてしまうのだろうか。

 ここで注目したいのが「代謝」という体の作用だ。人間は、食事で摂った栄養素を体の中で燃焼させ、エネルギーを生み出す。この一連が「代謝」であり、それを活発に行うことで疲労は回復される。

 こういった“エネルギー生産機能”は、年齢を重ねる中で低下することが分かっている。「基礎代謝量」(運動をせず安静した状態でのエネルギー代謝量)は、10代をピークに年々下がっていく。特に40代以上になると、ピーク時の半分を下回る。この結果、若い頃に比べて体内でつくられるエネルギーが減り、疲労回復が進まなくなる。

 特に暑さの厳しい夏は疲労の蓄積が早く、年齢を重ねると回復が追いつかない。こうして、若い頃よりも夏バテしやすくなるというわけだ。

■ 「ALA」が代謝量の変化に関わっている?  

 加齢によって代謝量が低下する原因はいくつか考えられている。その1つとして指摘されるのが、人間の体内にある「ALA(アラ:5-アミノレブリン酸)」という成分の減少だ。ALAとは、代謝に深く関わるアミノ酸の一種である。

 人間の代謝は、細胞内のミトコンドリアの中で行われている。食事で摂った糖分や脂質といった栄養素は、ミトコンドリア内でALAによって燃やされてエネルギーに変換される。

 実は体内にあるALAの量は、加齢とともに減少することが分かっている。ALAの量は17歳をピークに下がり続け、理論的には120歳でゼロになる。ALAが減少していく割合と基礎代謝量の減少の割合はほぼ重なっているという。

 こうした様々な研究の成果から、医療分野や企業において、体内にあるALAの量を増やすことで疲労回復や夏バテ予防につなげようという研究や商品開発が行われている。なお、ALAの研究報告は1950年代からあったが、1980年代後半に大量生産が可能になったことで研究が活発に行われるようになった。

 現在、ALAは疲労回復のみならず、エイジングケアや免疫の調節、造血といった様々な方面への適用が試されている。ヨーロッパなどでは、ALAをもとにした診断薬が実用化されているという。

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最終更新:8/23(火) 6:00

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